半導体材料堅調で増収増益 信越化学の4~9月期

2024年10月30日

ゴムタイムス社

 信越化学工業の2025年3月期第2四半期連結決算は、売上高が1兆2664億6000万円で前年同期比5・9%増、営業利益が4057億300万円で同6・2%増、経常利益が4429億2400万円で同3・6%増、四半期純利益が2941億1700万円で同2・4%減となった。

 セグメント別のうち、生活環境基盤材料事業の売上高は5094億円で同3・8%増、営業利益は1521億円で同7・9%減となった。塩化ビニルでは4~6月において主要地域で価格が上昇し、7~9月でさらに水準の改善ないし維持をすることができた。か性ソーダについては、4~6月で値上げを実施したが、7~9月では一進一退となった。

 電子材料事業の売上高は4644億円で同9・3%増、営業利益は1867億円で同21・1%増となった。半導体市場は、最先端品において一部回復が見られたものの、全体としては底打ちからの回復はまだらに推移している。そのような事情のなか、伸びの強い市場にシリコンウエハー、フォトレジスト、マスクブランクス等の半導体材料を出荷することに注力した。希土類磁石は、堅調なハードディスクドライブ用の需要に応える一方、車載市場への拡販に努力した。

 機能材料事業の売上高は2260億円で同4・9%増、営業利益は538億円で同4・0%増となった。汎用製品群で中国経済の不振に起因する在庫調整や市況軟化が続いたが、機能性の高い製品群の販売に引き続き注力し、収益を補うことに努めた。

 加工・商事・技術サービス事業の売上高は665億円で同3%増、営業利益は149億円で同24・8%増となった。半導体ウエハー関連容器の生産能力増強やEV関連製品の市場投入及び新規用途の開発を推進した。

 通期の連結業績予想については当初想からの修正は無く、売上高が2兆5000億円で前期比3・5%増、営業利益が7350億円で同4・8%増、経常利益が8200億円で同4・2%増、当期純利益が5330億円で同2・5%増を見込んでいる。

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