エアバッグ生地アップサイクル 豊田合成、新染色工法で活用拡大

2024年02月21日

ゴムタイムス社

 豊田合成はオリジナルエコブランド「Re―S(リーズ)」において、新たな染色工法の活用を開始する。従来よりも染色できるエアバッグ生地の量が大幅に増えることにより、生地のアップサイクルでのさらなる活用を推進する。
 同社はエアバッグ生地やハンドルの本革の端材をバッグやペンケースに生まれ変わらせた「リーズ」商品の販売を2020年から進めてきた。エアバッグの生地の多くは、車の衝突時に膨らんだ際の気密性を高めるためシリコンでコーティングしており、生産時の塗りムラなどによりエアバッグには適さない場合に、原料に戻して再利用(マテリアルリサイクル)することが困難であることから、かつては廃棄されていた。そこで同社では、これらの生地をアップサイクルし、主にエアバッグなどとして販売してきたが、シリコンの撥水性により染色が難しく、アップサイクルでの活用用途も限られていた。
 今回、衣類の染色や加工を行う艶金の協力によりシリコン塗布した生地の染色を実現、カラーバリエーションが広がることでエアバッグ生地の活用拡大につながる。なお、新たな染色工法を用いた商品として「エアバッグカラートート」を販売する。

エアバッグカラートート

エアバッグカラートート

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