エネルギー機能材料は増収減益 住友化学の23年3月期

2023年05月18日

ゴムタイムス社

 住友化学の2023年3月期決算は、売上収益が2兆8952億8300万円で前期比4・7%増、コア営業利益は927億5200万円で同60・5%減、営業損失は309億8400万円(前年同期は2150億300万円の利益)、当期利益は69億8700万円で同95・7%減となった。
 セグメント別では、合成ゴムや熱可塑性エラストマー、エンジニアプラスチックなどが含まれるエネルギー・機能材料の売上収益は3425億円で同8・2%増、コア営業利益は152億円で同24・4%減となった。アルミニウムや正極材料は市況の上昇に伴い、販売価格が上昇した。また、リチウムイオン一次電池用セパレータは出荷が堅調に推移。さらに、円安による影響もあった。コア営業利益は円安に伴う輸出手取りの増加はあったものの、原料価格の上昇に伴う交易条件の悪化等により減益となった。

 エッセンシャルケミカルズの売上収益は8529億円で同1・2%増、コア営業損失は342億円(前年同期は535億円の利益)となった。合成樹脂やメタアクリル、各種工業薬品などは原料価格の上昇により販売価格が上昇した。また、円安による在外子会社の邦貨換算差の影響もあった。一方、自動車用途を中心に需要が落ち込んだため出荷が減少した。コア営業利益は、持分法適用会社であるラービグリファイニングアンドペトロケミカルカンパニーの業績が悪化したことに加え、原料価格の上昇に伴う交易条件の悪化や出荷減少の影響により損失となった。

 24年3月期通期連結業績は、売上収益が2兆9000億円で同0・2%増、コア営業利益は400億円で同56・9%減、営業利益は200億円(前年同期は309億8400万円の損失)、当期利益は100億円で同43・1%増を見込んでいる。

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