原料高影響で減益に UBEの23年3月期

2023年05月15日

ゴムタイムス社

  UBEの2023年3月期の売上高は4947億3800万円、前年比24・5%減、営業利益は162億9000万円で同63・0%減、経常損益は86億8900万円、当期純損益は70億600万円となった。
 売上高は、機能品セグメントにおいて販売が堅調に推移、樹脂・化成品セグメントにおいても市況上昇の影響により販売価格が上昇したが、セメント関連事業を持分法適用関連会社に移管した影響が大きく、減収となった。営業利益は、主に樹脂・化成品セグメントにおける原燃料価格上昇および需要減退による販売数量減の影響に加え、アンモニア工場で隔年の定期修理を実施した影響が大きく、減益となった。
 セグメントのうち、樹脂・化成品セグメントの売上高は2934億円で同333億円増、営業利益は24億円で同211億円減となった。
 樹脂・化成品セグメントのコンポジット事業は、自動車減産の影響を受けたものの、原料カプロラクタムの市況上昇等により販売価格が上昇したことから、増収。
 ナイロンポリマー事業は、カプロラクタムの市況上昇等により販売価格が上昇したものの、食品包装フィルム用途等の需要が弱く、売上高は前期並みとなった。ファインケミカル事業は、原料市況の上昇等により販売価格が総じて上昇したことから、増収となった。
 エラストマー事業は、原料ブタジエン市況の上昇等により販売価格が上昇したことから、増収となった。
 樹脂・化成品セグメント全体としては、販売価格が上昇したものの、原燃料価格上昇および需要減退による販売数量減に加え、アンモニア工場で隔年の定期修理を実施した影響が大きく、増収減益となった。
 2024年3月期の通期業績予想は、売上高は5450億円で前期比10・2%増、営業利益は300億円で同84・2%増、経常利益は385億円、当期純利益は275億円を見込む。

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