LIMEX製メニューをリサイクル セブン&アイ・フードシステムズとTBMが

2023年04月20日

ゴムタイムス社

 セブン&アイ・フードシステムズとTBMは4月13日、セブン&アイ・フードシステムズが運営するデニーズ全店(316店舗)で使用・回収したLIMEX(ライメックス)製メニューをリサイクルトレーに再製品化し、2023年4月14日よりデニーズ全店でドリンクバー用トレーとして導入を開始すると発表した。
 両社は、社員の名刺やメニューのほか、従来はPPフィルムでラミネート加工していた店頭の掲示物を石灰石が主原料の「LIMEX Sheet」で代替することで、プラスチックや紙を製造する際に使用する石油、水、森林資源といった資源の保全と、CO2を含む温室効果ガス排出量の削減に取り組んできた。
 2020年6月にはセブン&アイ・フードシステムズが運営する一部の飲食店舗で使用・回収されたLIMEX製メニューをリサイクルトレーに再製品化する資源循環モデルを構築し、デニーズの一部店舗での使用を開始していた。
 今回の取り組みでは、デニーズ全店で使用・回収したLIMEX製メニューをリサイクルトレーに再製品化し、デニーズ全店でドリンクバー用トレーとして導入を開始する。リサイクルトレーを使用することで、従来のPP製トレーと比較して、石油由来プラスチック使用量を約45%削減でき、CO2を含む温室効果ガス排出量は約29%の抑制が見込める。
 今後も両社は、環境負荷の軽減と資源循環の促進を目指し、LIMEX製品の導入やリサイクルの連携を強化していく。
 ライメックスとは、炭酸カルシウムなどの無機物を 50%以上(重量比)含む、無機フィラー分散系の複合素材。
 主原料が石灰石であるため、プラスチックや紙を製造する際に使用する石油、水、森林資源といった資源の保全に貢献することができる。
 その環境性能については、製品の原材料調達から生産、流通、使用、廃棄に至るまでの製品のライフサイクルにおける環境影響を科学的に分析するライフサイクルアセスメント(LCA)という手法を用いて算定し、素材開発に活用している。
 すでに 1万以上(事業所数含む)の企業や自治体等にて採用されており、世界 40ヵ国以上で特許を取得、COPやG20などの国際会議で紹介される他、日本の優れた技術として、UNIDO(国際連合工業開発機関)のサステナブル技術普及プラットフォーム「STePP」に登録されている。
 セブン&アイ・フードシステムズは、レストランの「デニーズ」や、事業所・病院・学校などのコントラクトフードサービス(給食事業)、フランチャイジーとしての「セブン-イレブン」の運営など、食を中心とした事業を展開している。ユーザーの近くで、ワクワク感と感動を呼ぶ料理と、フレンドリーサービスの提供を通して、ステークホルダーに「豊かな明日」を提供できるよう挑戦を続けている。また、企業としての社会的責任を果たしていくため、プラスチック及び食品廃棄物対策を通じてCO2排出量削減に努めるなど、環境保全活動にも積極的に取り組んでいる。
 TBMは、「進みたい未来へ、橋を架ける」をミッションに掲げ、何百年も挑戦し続ける時代の架け橋となる会社として「サステナビリティ革命」の実現を目指し、環境配慮型の素材開発および製品販売、資源循環を促進する事業などを国内外で展開している。
 石灰石を主原料とする新素材「ライメックス」は、プラスチックや紙の代替となり、資源の保全や温室効果ガスの抑制に寄与している。
 ライメックス製品の普及を進める一方で、ライメックス製品のリサイクル、再生素材「CirculeX(サーキュレックス)」の販売・製品開発、従業員参加型の資源循環コーディネートサービス「MaaR for business(マール・フォー・ビジネス)」、ライメックスとプラスチックを自動選別・再生する国内最大級のリサイクルプラント「横須賀工場」の運営などを通じて、ライメックスのみならず廃プラスチックを含む資源循環の推進に取り組んでいる。

リサイクルトレー

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