「2024年問題」回避の周知へ 全ト協が荷主企業等向けに

2023年03月28日

ゴムタイムス社

 公益社団法人全日本トラック協会は、トラックドライバー時間外労働の上限規制が適用される「物流の2024年問題」の回避する取り組みについて、荷主向けに周知を図り、トラック運送事業者向けに物流を維持することへの理解を求めている。

 トラック運送業界では、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働960時間上限規制と改正改善基準告示が適用されるほか、月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率50%への引き上げ実施も行われる。これらが適用される結果、トラックドライバー時間外労働の上限規制が適用労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、「モノが運べない」可能性が懸念されている。これが、物流の2024年問題と言われている。この問題でトラック運送事業者や荷主、一般消費者への影響が及ぼすという。トラック運送事業者は、従来の輸送を継続するために、ドライバーの増員が必要だが、確保できないなどの問題が上がってくる。荷主では、時間外労働の上限規制で、自社の荷物が指定した日時に届かなくなることも出てくる。一般消費者にとっては当日、翌日配達サービスが受けられず、水産品や青果物などの新鮮なものが手に入らなくなるケースも考えられている。


 国土交通省によると、労働時間規制等による物流への影響で具体的な対応を行わなかった場合、2024年度には約14%(4億トン相当)の輸送能力が不足する可能性があると見ている。またその後もドライバー数の減少が見込まれ、2030年には約34%(9億トン相当)の輸送能力が不足する可能性もあるという。
 これらの問題を回避するため、荷主とトラック運送事業者のパートナーシップの構築が必要になってくる。具体的には、荷主がトラック事業者と連携して取り組むべきこととして、「荷待ち・待機時間の削減」、「手荷役作業の削減」、「リードタイムの延長」、「再配達の削減」を挙げている。また、トラック運送事業者が荷主に交渉し実現すべきこととして、標準的な運賃の適用、運送以外に発生する料金の収受、ドライバーの待遇改善がある。
 同協会は2024年問題に対し、荷主等に対する特積み輸送に係る待機時間・附帯業務の適正化推進に向けた普及啓発の資料を作成。これらの取り組みを通じ、2024年問題への回避に向けて荷主への周知を図り、物流を維持することへの理解の促進を進めていく。

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