日本触媒が姫路工場で プラントデータを一元管理 

2023年02月17日

ゴムタイムス社

 日本触媒は2月16日、Cogniteが提供する「CogniteData Fusion(CDF)」を姫路製造所で採用し、デジタル技術を用いたプラント運営のプラットフォーム構築に着手したと発表した。
 これまでCDFを国内の既存プラントで採用した例はほとんどなく、製造プラントの生産性向上と高度化・高効率化の実現を目指す。
 同社は、2030 年の目指す姿を「長期ビジョン(TechnoAmenity for the future)」で描き、その実現に向けて 3つの変革(事業の変革・環境対応への変革・組織の変革)を定め、その推進のために DXを大きな戦術の一つと位置づけた。また「DX理念」として「デジタル技術・データを駆使し、3つ変革の駆動力とする」ことを掲げ、全従業員がデジタル技術・データを元に変革に取り組むことを「DX ビジョン」として掲げている。
 今回採用した CDF を用いることにより、これまで様々な場所に保存、管理していたプラントの設計データ、運転データ、保守管理データなどを、AI や機械学習を用いてデータのコンテキスト化(データの紐付け)を行い、一元管理することが可能となる。その結果、必要なデータを迅速かつ容易に取り出す事ができ、これまで情報検索に要していた時間を年間約9千 時間削減することが可能となる見込み。
 また、部門間での横断的なデータ活用の壁を取り払い、データドリブンのプラント操業を実行でき、製造業に必要なあらゆるデータに柔軟に対応する事が可能となるため、P&IDや 3D データを中心としたプラントのデジタル化、デジタルツインの構築、デジタルデバイスを使用した現場の効率化により、異常予兆検知によるトラブルの事前回避や巡回点検業務などの削減にも繋がる。
 CDF が有する多種多様なプラントデータの統合技術やデータ量の増加にも耐えうるスケーラビリティ、実績は、同社が目指す DX の基盤としてふさわしく、デジタル技術・データを元に変革に取り組み「DX ビジョン」の実現を目指す。

Cognite Data Fusion 概要

Cognite Data Fusion 概要

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