出光興産、東レと連携 バイオマスABS樹脂で

2023年02月06日

ゴムタイムス社

 出光興産は2月2日、同社と東レが、バイオマスナフサを原料としたバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、バイオマスナフサ由来のスチレンモノマー(バイオマスSM)の製造ならびにバイオマスSMを原料としたアクリロニトリルブタジエンスチレン(バイオマスABS樹脂)を製造することに合意したと発表した。

 SMメーカーである同社が、マスバランス方式にてバイオマスSMを製造し、プラスチックメーカーである東レが、そのバイオマスSMを原料として、東レ千葉工場(千葉県市原市)においてバイオマスABS樹脂を製造する。製造開始は2023年10月を予定しており、日本国内でのバイオマスABS樹脂製造は初めての事例となる。

 近年、CO2排出量の増加による地球温暖化への対策は、喫緊の課題として大きく取り上げられている。同社と東レはともに、2050年カーボンニュートラル社会の実現を目指した取り組みを推進することを重要な経営課題と認識しており、環境負荷の低いバイオマス原料の導入によるバイオマスプラスチックのサプライチェーン構築に向けた検討を両社で進めてきた。

 バイオマスナフサは、植物由来の原材料などから製造されているため、石油由来のナフサと比べてCO2排出量を抑制することが可能となる。両社は今回の取り組みを通して、プラスチック産業のCO2排出削減を目指す。

 同社は、産業や生活に不可欠なエネルギー・マテリアルを安定供給するとともに、長年、化石燃料を扱う中で培った技術・知見、インフラを活用し、2050年までに自社操業に伴うCO2排出量のカーボンニュートラル(ネットゼロ)を目指している。また、カーボンニュートラル・循環型社会の実現を支えるエネルギー・マテリアルの提供を通じて、お客様のCO2排出量削減にも貢献していく。

 東レは、地球環境問題や資源・エネルギー問題の解決に貢献するグリーンイノベーション事業の拡大によるGHG排出量削減と、GHGの吸収に貢献する技術・製品の開発を進めることで、社会全体の2050年カーボンニュートラル実現と同時に自社のカーボンニュートラル達成も目指す。

 両社は強力なパートナーシップを通じたバイオマスプラスチックのサプライチェーン構築により、カーボンニュートラル・循環型社会へのマテリアルトランジションを目指すとしている。

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