北川鉄工所 APLCシリーズ ウォータージェット販売伸長

2022年12月05日

ゴムタイムス社

 北川鉄工所(広島県府中市、北川祐治会長兼社長)が昨年発売したウォータージェット(以下ウォーター)の新シリーズ「APLCシリーズ」が、順調に販売台数を伸ばしている。APLCシリーズは、ゴム・樹脂・パッキンなどの薄物加工に特化させたことで、低価格と省スペース化を実現したウォータージェット。ビジネス領域を広げたい企業を始め、加工精度を向上させることで製品価値を高めたい企業など、多くの企業がウォーター導入に関心を寄せている。
 APLCの導入をきっかけに、積極的に新領域の開拓を行っている企業の一つにダイニチ(東京都大田区、大窪香代社長)がある。ダイニチは1971年の創業以来、ゴム・樹脂・耐熱材など豊富な材料を取り揃え、試作から量産まで幅広い対応を得意としている。
ダイニチでは今春から千葉工場(千葉県八街市)にAPLCを導入し、プロッターでは難しい材料の加工に使い始めた。ウォーターの操作は工場長を含め、複数の社員が担当。APLCは入門者でも容易に扱える、シンプルな専用CAD/CAM「CutPartner Light」を搭載している点も特徴の一つ。このため、ダイニチの社員もAPLC導入後すぐに問題なく使いこなすことができたという。また、ダイニチがAPLCを導入する決め手になったのもやはり「仕事の幅を広げたい」との想いから。APLC導入でさらなる領域の拡大を期待する。
 現在、北川鉄工所では、「2028年本社再構築」に向けた大規模な建設工事を進めている。その一環として、2023年3月にはウォーターや摩擦接合機などの特殊工作機械を製造する工場が一足先に完成する予定。それに伴いウォーターの生産台数を増やす計画だ。「ダイニチさんのように事業領域拡大を狙い、APLCを導入する企業は着実に増えている。今後も定期メンテナンスなどでしっかりとサポートさせていただきながら、長期的Win―Winの関係を築きたい」(同社)と力を込める。なお、北川鉄工所は今回紹介したウォーターの特徴を体感できるプライベートショーにも対応している。問合せは北川鉄工所新事業推進室(電話0847―40―0553)まで。

APLCシリーズ

 

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