持続可能な農業を目指し協業 三洋化成、新富町と連携協定

2021年06月07日

ゴムタイムス社

 三洋化成工業は6月4日、同社と宮崎県新富町が、持続可能な農業を目指して連携協定を締結したと発表した。

 同社は、これまで培った界面制御技術をはじめとする化学技術によって、農業分野の課題に応えるソリューションの提供を目指している。その1つとして、同社では農業におけるペプチドの活用を研究開発している。特定のペプチドを与えることで、植物に不足している性質を発現させ、従来の品種改良と比較して、安心で簡単に植物の様々な機能を引き出すことが可能となる。その結果、病害虫や気候変動による被害を防ぎ、農作物の収量や品質を向上することが期待されている。

 同技術を農作物の育成に活用し、持続可能な農業に貢献できる技術の実用化に向けて、同社は今回、新富町と連携協定を締結した。

 新富町は、基幹産業である農業の振興発展に向けた取組の拠点となる新しい農業公社『ニューアグリベース』を設立した。同法人では、地域農業者、行政、農協、企業等が一体となり、新たな農業生産技術の研究開発、新規作物の産地化及び地域農業者の人材育成や担い手確保に取り組むことにより、地域農業が抱える課題の解決や新たな農業生産システムを構築する。更に、新たな販路拡大及び出口戦略等の取組を行い、攻めの農業を実施することによって地域農業者の農産物の収量増及び所得の向上等に繋げるとともに持続可能な地域農業の実現を目指す。そのため、新富町では、農業技術の試験研究、新規作物の産地化等の実証実験を実施可能とする試験研究用ハウス施設等を整備する。

 同社は、試験研究用ハウス施設等を地域農業者と共同研究の場として活用し、「ペプチド農業」の実証検討を行うことにより、農業関係者との連携及び試験研究の拡充、地域農業者への普及啓発を行っていく。

 同社と新富町は、協業を通してペプチド等の有用技術を用いた新しい農業を確立し、持続可能な農業の実現を目指していくとしている。

 

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