ランクセスが買収発表 仏のバイオサイドメーカー

2021年01月26日

ゴムタイムス社

 ランクセスは1月25日、フランスのINTACE SAS社(以下、INTACE社)を買収することを発表した。この買収により、ランクセスはバイオサイド製剤および抗菌剤メーカーとして、世界市場におけるポジションの一層の強化を図る。INTACE社は、パリに本拠を置く包装業界向け特殊殺菌剤のメーカー。

 両社は、1月14日付けで売買に関する合意書に調印し、売買価格を公表しないことで合意している。同社は、2021年第1四半期に買収手続きが完了すると見込んでいる。

 同社の物質保護剤(MPP)ビジネスユニットで工業用保存剤およびコーティング剤のマーケティング責任者を務めるニコラ・ガラシエ氏は、「ランクセスは、コンシューマープロテクション分野における市場の統合に積極的に参画している。INTACE社の買収により、消費財業界向け包材・ラベル用のバイオサイド製剤の技術プラットフォームを強化する。また、この買収は、プラスチック包装から紙の包装への転換が一層進む、現在の動向にも合致している」と述べている。

 2020年、INTACE社は数百万ユーロの売上を達成した。同社の製品は、特に紙、ボール紙、石鹸用包材、ラベル、紙幣に使用されている。同社物質保護剤ビジネスユニットのバイオサイドビジネスラインのヴァイスプレジデントであるオリヴァー・クレチック氏は、「新たな製品ポートフォリオが短期間で統合され、さらにランクセスのグローバルな組織・経験および法規制に関する高い専門性を活用することにより、INTACE社の持つ強固な顧客ネットワークがさらに強化されることを期待する」とコメントしている。

 同社の物質保護剤(MPP)ビジネスユニットは、約660人の従業員を擁し、その製造拠点はクレフェルト・ユルディンゲンとドルマーゲン(ドイツ)、サドベリー(英国)、ピッツバーグとメンフィス(米国)、ジャリヌ(ブラジル)、ジャガディア(インド)、常州(中国)とシンガポールに置かれている。

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