プラリサイクル教育を支援 住友化学、ナイジェリアで

2021年01月18日

ゴムタイムス社

 住友化学は1月14日、ナイジェリア連邦共和国のオアンド財団による、プラスチックリサイクル意識の向上を目指すプロジェクト「Clean Our World(以下「COWプロジェクト」)」に対し、5万ドルの寄付を実施したと発表した。なお、ナイジェリアにおいては、2017年からオアンド財団と連携し、太陽光発電装置を備えたICTセンターを6ヵ所設立するなど、STEM教育の支援を行っている。

 ナイジェリアでは年間3200万t以上のごみが発生し、そのうち30%超がプラスチックであると推定されている。現在、それらプラスチックの大部分は適切に廃棄されておらず、排水管の詰まりによる冠水や、西アフリカの主要河川であるニジェール川などから海洋への流出を引き起こしている。こうした状況を解決するため、オアンド財団は、「COWプロジェクト」を2020年に設立した。「COWプロジェクト」は、同国最大の都市ラゴス近郊で、教材提供や地域清掃活動などを通じて、将来を担う小学生に廃棄プラスチック問題およびリサイクルに関する知識を学ぶ機会を提供し啓発活動をするもので、地域の人々の行動変革も促す。対象となる7つの小学校区のうち、既に2つの校区で取り組みが進められている。

 同社は、経営として取り組む重要課題(マテリアリティ)の一つに「プラスチック資源循環への貢献」を掲げており、プラスチックのリデュース、リユースにつながる製品の開発・供給に加え、近年は他企業やアカデミアと共同で複数のケミカルリサイクル技術の開発も推進している。また、「オリセットネット」の事業を通じてマラリア防圧に取り組む中で、アフリカの自立的な経済発展を実現していくためには教育環境の改善が必要と考え、2005年からNGOなどと連携し、小・中学校の建設支援などを行っている。

 同社は今後も、アフリカの子どもたちの教育環境の改善に貢献するとともに、社会課題の解決に向けた取り組みを積極的に進めていくとしている。

 

マシン地区の学校での清掃活動

マシン地区の学校での清掃活動

オリル・イガンミュ地区での学校・地域一体となった清掃活動

オリル・イガンミュ地区での学校・地域一体となった清掃活動

 

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