ゴムシート特集 十川ゴム 機能求められるテーマに注力 品質管理・検査拡充へ設備導入

2020年10月19日

ゴムタイムス社

 十川ゴム(大阪市西区、十川利男社長)の20年4~8月のシート事業は前年同期比でやや低調な数字で推移している。

 分野別では、新型コロナウイルスの感染拡大で自動車メーカーが一時稼働を休止した影響で、自動車産業用は落ち込んだ。汎用品は天然・合成ともに薄物は比較的横ばい傾向にあるが、厚物の動きは悪くなっている。フッ素ゴムは、7月までは順調な伸びを示していたが、半導体関係の低迷などの影響もあり8月はダウンした。シリコーンゴムは微減。一方、住宅産業用耐電シートは前年度からの好調を維持している。

 現在、シート関係では高導電性、放熱性、難燃性などの機能を求められるものづくりに注力している。汎用品の在庫対応というよりも、お客様のテーマに基づき、機能をお客様の要求するレベルで対応するケースが増えている。

 その一例として、お客様が従来塗料を用いて対応されていたものを、ゴムとしての有効機能を付加するという点で、全く製造したことのない素材による長尺シートの開発の依頼というようなケースもある。「ハードルは高いが完成の喜びを感じたいと、技術や開発スタッフも全力で取り組んでおり、非常に楽しみなテーマとなっている」とし、「今後も従業員が前向きに取り組めるテーマを積極的に手掛けたい」(同社)と考えている。

 製造面では、シート関

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