ホワイト物流推進運動に賛同 宇部興産が自主行動宣言提出

2019年09月26日

ゴムタイムス社

 宇部興産は9月25日、国土交通省・経済産業省・農林水産省が提唱する「ホワイト物流」推進運動に賛同し、「ホワイト物流」推進運動事務局に自主行動宣言を提出したと発表した。

 「ホワイト物流」推進運動とは、国土交通省、経済産業省、農林水産省が呼びかけた物流改善運動で、深刻化が続くトラック運転者不足に対応し、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、経済の成長に寄与することを目的としている。特に、トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化や、女性や60代以上の運転手等も働きやすい、より「ホワイト」な労働環境の実現を目指すために、荷主企業・物流事業者等が連携して相互に改善を提案し、実現する活動となっている。

 同社の自主行動宣言は、「パレット等の活用」「集荷先や配送先の集約」「荷主側の施設面の改善」「構内輸送・荷役作業時の安全対策」「異常気象時等の運行の中止・中断等」の5つ。

 「パレット等の活用」では、パレットを活用し、荷役作業負担の軽減、及び荷役時間の削減をする。「集荷先や配送先の集約」では、トラック運転者の拘束時間を短縮するため、グループ企業との共同集荷や共同配送を進めるとともに、物流事業者から集荷・配送方法の見直しについて相談があった場合は真摯に協議に応じる。 

 「荷主側の施設面の改善」では、倉庫等の物流施設の増設・レイアウト変更等を行い、長距離輸送を削減する。「構内輸送・荷役作業時の安全対策」では、構内輸送時及び荷役作業時の危険要因を抽出し、作業手順マニュアル作成や協力会社への安全教育を通じて安全の確保を図る。

 「異常気象時等の運行の中止・中断等」では、台風、豪雨、豪雪等の異常気象が発生した際やその発生が見込まれる際には、無理な運送依頼を行わない。また、運転者の安全を確保するため、運行の中止・中断等が必要と物流事業者が判断した場合は、その判断を尊重する。

 同社は、2007年から同社グループの物流改善活動として、「物流効率化プロジェクト」を発足させ、共同輸送やモーダルシフトなど様々な施策を実行してきた。またこの間、合成ゴム事業においては関光汽船と共に、国土交通省海事局より「平成23年度エコシップモーダルシフト事業優良事業者」の表彰を受けた。2016年からは新たに「グループ物流効率化連絡会」を設置し、顧客・取引先や協力会社との連携強化、輸送効率化などに取組んでいる。

 同社は、「物流クライシスを産業界全体における共通の課題と捉えるとともに、サプライチェーンを通じた環境負荷低減への取組みの一環として、今後も顧客・取引先や協力会社との一層の物流合理化運動を推進してまいります」とコメントしている。

 

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