ISO特集 社員の意識向上進む 

2019年02月01日

ゴムタイムス社

 ISOを取り巻く環境がここ数年大きく変化している。品質管理の国際規格「ISO9001」と環境管理の国際規格「ISO14001」では、2015年9月に新規格(ISO9001:2015、ISO14001:2015)が発行された。ISO9001/14001に関する新規格は2018年9月末に移行が完了するなか、弊紙は昨年末から今年初めにかけてゴム・樹脂関連企業を対象にISOにアンケート調査を実施。その取り組みを追った。

 ISOは国際標準化機機構が定めた国際規格で、多くの企業がISO9001/14001を始め、様々なISO規格(表参照)を認証取得している。

 公益財団日本適合性認定協会(JAB)のデータによると、ISO9001を取得する日本国内の企業数は2019年1月19日現在で4万5000件となり、このうち、ゴム・プラスチック製造業は3200件。ISO14001を取得する日本国内の企業数は2万5700件、ゴム・プラスチック製造業は1800件となっている。ただ、JAB以外でISO認証する企業も多く、ゴム関連企業を含めかなりの企業がISO9001/14001を取得していると見られる。

 ゴム関連企業を含め企業がISO取得をする主なメリットは、①作業手順の明確化、②責任と権限の明確化、③PDCA(Plan、Do、Check、Action)の構築、④社会的な信頼の獲得などが考えられる。

 弊紙が行ったアンケートでも、「品質管理体制の整備が進み、社員の意識向上が進んだ」「作業手順の標準化され、作業効率化を図ることができた」と回答する企業があった。その一方で、「AIやIoTなど第4次産業革命が叫ばれる中、セキュリティーに関連するISO規格の導入を検討」「継続的な運用定着が必要」といった課題を挙げる企業も見受けられた。

ゴム・樹脂関連企業のISOの取り組み

アトライズヨドガワ
 「AからZまでTRYすることでお客様のニーズを実現する」を社名の意とするアトライズヨドガワは、工業用ゴム製品・プラスチック製品などの製造・販売を登録範囲として、大阪本社や各支店、営業所でISO9001/ISO14001の認証を取得している。
 ISOを導入するきっかけについて同社は「顧客である家電メーカーからの要求で必須となったことや、社内経営管理システムの強化や標準化

 

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