東洋ゴム 2017年度入社式を開催

2017年04月03日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は4月3日、2017年度入社式を開催し、清水隆史社長があいさつを行った。

 清水社長は最初に「当社はこの3年ほどたいへんな局面に立っており、ご家族や知人の方々からご心配を受けたかもしれない。しかし、我々はこの難局を乗り越えたとき、必ずより高い企業力が備わった会社になっているという確固とした気持ちを持って事業経営に取り組み、さまざまな課題の対処を進めている」と述べた。そして「会社の中にこうしたエネルギーが今、満ち溢れているということを考えれば、皆さんは大変意義深い年に入社したのだと思う」との見方を示した。

 続いて、今年は同社にとって「新たな始まりの年」でもあるとして、1月1日付で新たな理念を制定したことに触れ、理念とは会社の支柱そのもので、よき企業風土を育み、全役員・全従業員が将来にわたって携えていかねばならない共通の考えが必要との思いから、議論を尽くして新たな理念体系を組み立てたことを紹介した。

 その上で、特に理念制定元年の新入社員として、この理念を同社の未来に引き継ぐ重要な担い手ともいえることから「理念をすべての仕事の起点に置き、これの意味するところを正しく理解し、自ら体現していってほしい」との期待を述べた。

 また、今年から新たな組織体制で経営を始めていることにも触れ、1月に大幅に組織を改正し、タイヤ、ダイバーテックというこれまで存在していた事業の壁を取り払ったこと、生産・販売・技術・コーポレートという機能別に組織を再編し、「ひとつの会社」、ワンチームとなって課題を乗り越えていこうと呼びかけていること、それぞれの組織が専門家集団として、プロ意識を持って役割に専念し、互いに連携し合うことで企業価値をさらに高めていこうとしていることに言及した。

 さらに、新たな中期経営計画「中計’17」のスタートに関して、経営計画とは「こうあるべき」、あるいは「こうありたい」と考える将来の会社の姿であり、そこに至るまでのシナリオを自ら考え、描いたもので、「社会にこれを公表したことから、会社としてその姿を実現すると約束したことになる」との認識を示し、「ぜひ、経営計画というタームを自分の成長尺度に置き換え、向上心をもって一歩一歩、足跡を残していってほしいと思う」と述べた。

 一方、「ひとたび、ものごとの原理原則から外れてしまえば、蓄積してきた信頼はいとも簡単に失ってしまうのが社会」と指摘。「一人ひとりが心に一点の曇りなく、正しい道を歩まなければならない」と社内に呼びかけていることも紹介した。

 そして、最後に「皆さんは今日、社会人として人生の新たなスタート地点に立つと同時に、東洋ゴム工業というワンチームの大切な一員となった。トーヨータイヤ・ブランドを背負って会社を動かしていく大切な一人。ぜひ社会から期待される、すばらしい会社にしていこう」と呼びかけて、あいさつを終えた。

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