クラレ 米テキサス州でポバール樹脂新プラントが竣工

2016年04月22日

ゴムタイムス社

 クラレは4月22日、米テキサス州の現地法人「クラレアメリカ」のポバール樹脂新プラントがこのほど完成し、現地時間の21日に竣工式を実施したと発表した。

 新プラントの特長は、原料VAMからの一貫生産が可能な上、シェールガスなどによる安価な原燃料メリットを活用できるため、コスト競争力が高いこと。また、クラレの生産技術をベースに、差別化製品「エクセバール」の生産能力を持っていることも特長だ。第一期の生産能力は年産4万tで、設備投資額は約3億ドル。

 竣工式には伊藤正明クラレ社長、渡邊知行クラレビニルアセテート樹脂カンパニー副カンパニー長兼ポバール樹脂事業部長、ジョージ・アブデイ=クラレアメリカプレジデント兼CEO兼クラレ執行役員ら関係者約120人が出席した。

 同社グループはこれまで、コア事業であるビニルアセテート系事業の世界展開を進めてきた。ポバール樹脂については、日本・シンガポール・ドイツに生産拠点を設置。14年6月には、デュポン社からビニルアセテート関連事業を買収したことで、米国に初のポバール樹脂「エルバノール」プラントを持つことになった。

 同社では、今回の新プラントとエルバノールプラントにより、ポバール樹脂の世界4極での最適生産を確立したことから、高品質な製品をグローバルに安定的に供給するとともに、北米・中南米市場を積極的に開拓していく方針だ。

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