丸五ゴム タイとフィリピンで自動車用ゴム部品生産を強化

2016年04月22日

ゴムタイムス社

 丸五ゴム工業は4月18日、アセアン域内で供給体制を強化するため、タイに自動車用ゴム部品を主に生産する拠点を新設するとともに、フィリピンの会社と技術支援契約を締結したと発表した。

 タイについては、すでに100%出資の子会社の販売拠点があるが、社名を一新して生産機能も持たせることにより、アセアン域内最大の自動車生産国であるタイに進出している自動車メーカーをはじめとする各取引先へ、さらなる部品供給体制の充実を図る。

 また、同社グループの連携を強め、今後多様化する要望に応えていく狙いもある。

 タイの現地法人はチョンブリ県アマタナコン工業団地内にあり、社名は6月から「マルゴ・ラバー・タイランド(MRT)」となる。工場は12月に完成し、来年9月に生産を開始する予定。

 建屋面積は約5700㎡、敷地面積は約2万㎡。資本金は約4億3000万円になる予定で、自動車用防振ゴム・エアホースの製造・販売を行う。

 これにより、同社の海外生産拠点は米国・中国・インドネシア・インドにタイを加え、5拠点体制となる。

 一方、フィリピンでも今後、日系自動車メーカー様の増産が予想されることから、現地部品メーカー「タイタン・ラバー」と技術支援契約(T/A契約)を締結し、技術供与により高品質の自動車部品を供給できる体制を整える。

 タイタン・ラバーはマニラ近郊のバレンスエラ市にあり、自動車用防振ゴム部品がT/A契約の対象部品となる。今回の契約締結によって、同社の海外技術支援契約先は5社となった。

 新興国市場の急拡大により、各自動車メーカーの海外への生産シフトや現地調達化などが進んでおり、同社ではそのような変化の波を取り込み、中国・東南アジアの各取引先に対し、部品供給体制の強化を図ってきた。

 しかし、同地域では昨年12月にアセアン共同体(AEC)が発足し、今後、市場としても、生産拠点としてもニーズが拡大することが見込まれ、重要度が増していることから、さらなる供給体制の強化を図ることにした。

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