独ランクセス 「FAKUMA 2015」に出展

2015年10月07日

ゴムタイムス社

 独ランクセスは10月7日、ドイツ・フリードリヒスハーフェンで10月13~17日に開催される国際プラスチック加工専門見本市「FAKUMA 2015」に出展し、軽量構造部品、LED照明用技術向け、電気・電子用途、外部ボディパネル用途向けの新素材を紹介すると発表した。

 同社は、革新的な素材を提供するだけでなく、コンセプト企画、コンピューターによる設計段階から金型作製、試験、量産開始に至るまで、コンポーネントの開発における一貫した信頼性の高いサポートを提供する。これにより、プラスチック業界の強力なパートナーとしての実績をアピールしていく。

 将来に向けた注目すべきテーマは、新しく多軸配向で強化された熱可塑性高性能コンポジット「テペックス・ダイナライト」のシリーズ。これまで「テペックス」は連続繊維の各層を、繊維束に対して水平または垂直方向への配置に限られていたが、コンポジットシートとしても知られる、これらの半仕上げコンポジットは、ほぼあらゆる角度での配向が可能となる。

 「デュレタン」ブランドからは、新たにLED照明技術向けの強化されたポリアミド6コンパウンドを紹介する。これらのコンパウンドは、効率的に熱を伝導すると同時に、電気絶縁性を示す。熱伝導率は、0・8~3W/mKで、例えば、LEDによって生成された熱を分散する冷却エレメントとして、輝度や製品寿命の低下を防ぐ。さらには、高度に強化された白色・光反射、ハロゲンフリー難燃性材料のグレードも開発中。

 また電気・電子業界向けの革新的素材では、強化しつつも非常に低歪み特性を備えたポリアミドとPBTコンパウンド、コスト効率の高い薄肉構成部品の製造を実現する、卓越した流動性を備えたPBTシリーズがある。

 さらに、同社は自動車とトラックの外装車体部品向けに、幅広いポリアミドとポリエステルを「デュレタン」(PA6,PA66)、「ポカン」(PBT)ブランドの下で開発してきた。その例として、非常に強靭なコンポーネント向けの高弾性グレード、オンライン塗装可能なPBTグレード、高精度用途向けの低反り性素材(継ぎ目無)、フロントグリルなど強い衝撃のリスクがある部品用のカスタマイズ素材などが挙げられる。

 この展示のハイライトは、ガラス微小球によって強化されたPBT「ポカンB5220 XF」。これは、オンライン塗装可能な寸法安定性を備える燃料タンクフラップに使用される。また、高光沢コーティングで仕上げるクラスA表面を持つ薄壁のフロントグリル向けの非強化のポリカーボネート(PC)+PETブレンド「ポカン C 1206」も紹介する。

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