やさしいタイヤ材料のはなし その⑭

2014年09月06日

ゴムタイムス社

ゴム用原材料③―1

 最近、補強剤として使用量が増えているシリカは、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)水溶液に硫酸を加え沈降させて作ります。シリカの場合もpH調整など反応条件によって、粒子径、及びCBのストラクチャーに相当する凝集体構造を変えることが可能です。

 しかし、シリカ表面の化学的性質はCBが親油性であるのに対して親水性のために、親油性であるゴム中に分散しにくく、親和性がないため、ほとんど補強性を示しません。

 このため、シリカを充填剤として使う場合には、シランカップリング剤を同時に配合します。シランカップリング剤は、混錬中にシリカ表面に結合し、シリカのゴムに対する親和性を改善することで、ゴム中への分散を助けます。また、シリカ表面から、ひげのように伸びたシランカップリング剤の先端部分は硫黄の連鎖を含んでおり、加硫中にこの硫黄連鎖がゴム分子と反応することで、シランカップリング剤がシリカとゴム分子とをつなぎ結合させます。

 面白いことに、CBの場合、補強性と発熱性は二律背反の関係にありますが、シリカの場合は、シランカップリング剤を配合することで高補強性と低発熱性を同時に改善することができます。また、シリカ表面が親水性であるためるために、濡れた路面に対するシリカ配合ゴムの密着性が向上し、高い摩擦力が得られます。

 このため、溶液重合SBRとシリカとを組み合わせることで、低燃費性と濡れた路面での制動力という二律背反の課題を高いレベルで両立することができます。また、用途によって粒子径や凝集構造を変えていますが、シリカは乾燥剤用シリカゲル及びインクジェット紙用のインク保持剤として用いられています。

やさしいタイヤ材料のはなし その⑭

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