山本眞が考える「これからの中小企業の在り方」第7回

2014年07月05日

ゴムタイムス社

 6月に入り、可成り早い梅雨入りとなってしまい、毎日蒸し暑い日が続いております。今月号からは、6月号の最後にお話をした各部門の具体的な改革の話をしていきたいと思います。
 会社経営に関しては会計・資金繰りの数字は一番といって良いほど大事なモノです。これが会社の全てを決めて行くと言っても過言では有りません。そこでまず前月の試算表をなるべく早く取締役がみられるように翌月の10日までに完成させます。
また、早く前月の試算表を出すには経理を充実させる必要があります。その為の人材がいないようであれば、外注を利用するなどして、必ず試算表を作成するようにしてください。ちなみに経理を外注に出せば一人雇うより5分の1ぐらいの経費で済むはずです。
作成する試算表は、決算月で無ければ完璧な数字でなくてもよいです、何より月初めに出すということが重要です。営業から売上が全部上がってこない、経費が未だ確定していない、このような理由で試算表の作成が月の中頃もしくは後半に出来上がる会社が多数みられます。これでは前月の良い点、悪い点は解ったとしても、その月はすでに半分以上過ぎているので前月の悪い点改善が当月に対処出来ません。その為に一日でも早く前月の会社の状況を掴むことが必要なのです。
 前月の試算表が出来上がったらすぐに確認し、今月の売上や仕入、経費等々を分析して今月はもっと良くなるように対処していきます。そして次に今月の営業活動等をすぐに実行していきます。
 これらの行動は会社の経営をしていく上で必須なことです。しかし、実際はこれらのことはきちんと行われないことが多いです。そのような会社は典型的なその場しのぎのどんぶり勘定的な経営になっていることがあります。この様な事は十分解っているが実際手が回らないのだと言われる経営者は沢山いらっしゃると思いますが、これが会社を経営していく上での命で有ると、もう一度考え直して必ず実行して頂きたいと思います。
 そして、この試算表を確認して翌月以降の資金繰りに役立てなくてはなりません。
 中小企業にとって資金繰りは常に頭の痛い問題であります。

 

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