日本ゼオン カーボンナノチューブ製造プラントを建設

2014年05月16日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは5月15日、同社徳山工場内にスーパーグロース法で得られる高品位なカーボンナノチューブ製造プラントを建設すると発表した。
 同社は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)プロジェクトを通じ、04年に独立行政法人産業技術総合研究所(以下、産総研)畠博士らにより見出された革新的な単層カーボンナノチューブの合成法である「スーパーグロース法」を基盤としたカーボンナノチューブの量産技術開発を進め、11年には量産実証プラントの建設(09年経済産業省補正予算事業)・運転・サンプル提供による技術普及を産総研と共同で進めてきた。
 スーパーグロース法で得られるカーボンナノチューブは、他のカーボンナノチューブと比較して、高いアスペクト比、高純度、高比表面積といった特長を有するため、従来にない機能や特徴を持つ新機能性材料、次世代デバイス等への応用が期待される材料。
 NEDOプロジェクトを通じ、高性能キャパシタ、高機能ゴム材料、高熱伝導材料等の革新的材料、デバイスの可能性が示唆され、その需要も大きく拡大すると予想されている。
 これら市場での需要に応えるべく、同社は産総研の量産実証プラントで得られた技術を活用し、スーパーグロース法で得られる高品位な単層カーボンナノチューブの工場を建設することを決定した。
 投資場所は山口県周南市の既存工場(徳山工場)内で、15年下期の量産開始を目指すとしている。

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