川口化学の第1四半期 ゴム薬品好調で黒字転換

2014年04月07日

ゴムタイムス社

 川口化学工業の2014年11月期第1四半期決算は、売上高は15億5200万円で前年同期比10・0%増、営業利益は2000万円(前年同期は300万円の営業損失)、経常利益は1800万円(前年同期は900万円の経常損失)、四半期純利益は1100万円で同210・2%増となった。
 同社グループにおいては、国内の需要回復に対応した生産体制を整えるとともに、原材料調達先の開拓や原材料のコストダウンを実行。販売においては、主力のゴム薬品・機能性化学品に注力した販売活動を行い、輸出における受注を積極的に獲得するとともに、新製品戦略の展開を行った。
 部門別の概況では、ゴム薬品の分野は、主要顧客であるタイヤ・自動車用ゴム部品・合成ゴムユーザーが昨年後半に回復に転じたことと、特殊ゴム薬品について拡販を進めたことから、売上を伸ばした。輸出については、為替が円安で継続したことや、中国をはじめとする東南アジアにおいて経済活動が拡大傾向となったことから、主力品を中心に拡販に努め、売上を伸ばした。この結果、同部門合計の売上高は10億3500万円で前年同期比12・4%増となった。
 樹脂薬品の分野は、主要需要先の国内外のアクリル酸・アクリル酸エステル・ABS樹脂・MMA等の需要市況が回復傾向であることと合わせ国内アクリル酸生産の復調により、一部品目の受注増減があったが、この部門全体では売上を伸ばした。結果、同部門合計の売上高は2億500万円で同21・4%増となった。
 中間体においては、界面活性剤中間体は顧客の生産が堅調に推移したことから売上を伸ばしたが、染顔料中間体は品目によって増減があり前年同期並みの売上となった。農薬中間体は一部品目の受注増減があったが、主要品目で競争が激化したことから全体として売上が減少。 医薬中間体機能性化学品は一部品目の販売増加があったものの、主品目で顧客の需要が減少したことから受注が伸びず売上が減少した。結果、同部門合計の売上高は1億1800万円で同13・3%減となった。 その他では、環境用薬剤は製品の統合があったもの、受注の確保に注力し、売上を伸ばした。 潤滑油向け薬品は競争の激化により一部品目で売上が減少したが、自動車関連産業の回復により、全体として売上を伸ばした。新規用途向け薬品は、品目により増減があったが、主品目で受注減となったことから売上が減少。結果、同部門合計の売上高は1億9300万円で同4・9%増となった。
 通期の連結業績予想は、売上高が70億円で同12・7%増、営業利益が8000万円で同846・5%増、経常利益が7000万円、純利益が4000万円で同750・9%増を見込んでいる。

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