DIC、リサイクルに配慮  PVCフリーインキ海外展開

2026年04月28日

ゴムタイムス社

 DICは、塩素系樹脂を使わないPVCフリーインキ「SHIOLESS」のグローバル展開強化に乗り出している。26年5月7日~13日にドイツ・デュッセルドルフで開催される包装業界の国際展示会「Interpack」に出展し、海外顧客の開拓を加速する。
 SHIOLESSは、溶剤型の裏刷りラミネート用途グラビアインキ。PVCフリー設計により良好なマテリアルリサイクル適性を備えた同製品は、オレフィン系モノマテリアル包材への展開にも適している。加えて、量産印刷現場でも安定した品質を維持し、各種フィルムで良好なラミネート強度を発揮する。さらに、食品包材で求められる各種法規制や業界ガイドラインにも配慮した設計となっている。SHIOLESSはテストマーケティングを経て、アジア地域で販売し、実績を積み重ねてきました。今回、環境配慮やリサイクルへの関心が高い欧州市場において、国際展示会への出展を通じた提案を皮切りにグローバル展開を本格化する。
 欧州で本格化している包装・包装廃棄物規制では、2030年までにEU市場に流通するすべての包装を「経済的にリサイクル可能」とすることが求められている。そのため、素材構成に加え、印刷インキや添加剤を含むパッケージ構成要素についても、リサイクル工程や再生材品質への影響を踏まえた設計が重要となっている。その結果、ブランドオーナーのみならず、包装材料メーカー、印刷・加工メーカー、印刷インキメーカーなど、サプライチェーン全体で連携した環境対応が不可欠となっている。
 この流れの中で、包装材料のリサイクル工程では、使用されるインキの成分が再生プラスチックの品質に影響を与えることが課題として指摘されている。特に、従来の汎用インキに含まれる塩素系樹脂は、リサイクル工程で再生ペレットの着色や透明性の低下を引き起こす要因の一つとされており、再生ペレットの用途や価値を制限する可能性がある。そのため、印刷品質や印刷現場での作業性を維持しながら、リサイクル工程への影響を抑えたインキ設計が求められている。
 こうした課題に対応するため、DICは「リサイクル工程まで配慮した材料設計」、「印刷現場での使いやすさと安定した品質の両立」、「グローバルブランドオーナーが推進するサステナビリティ要求への対応」をコンセプトにPVCフリーインキ「SHIOLESS」を開発した。
 なお、同社では昨今の原料調達環境の悪化により、製品サンプルの提供については一部制限が生じる場合があるとしている。

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