住友ベークライトは、秋田住友ベークに需要が増大しているステアリングマイクロカテーテルの生産設備を増設する。今回の生産設備増設は、国内外で安定的に成長する需要に対応し、医療現場への安定供給を継続することが目的。26年4月より設備導入の準備を開始し、27年2月から稼働を開始する。同社のステアリングマイクロカテーテルは、国内では当社グループのSBカワスミ㈱が販売。海外ではパートナー企業を通じて約40か国で販売されており、米国および中国を中心に需要が拡大している。
今回の生産体制の強化により、生産能力は27年度に25年度比200%を見込み、新たな市場での展開も見据えた供給体制の構築を進めていく。
ステアリングマイクロカテーテル製品は、手元の操作により先端の方向を任意に制御でき、手技時間の短縮に貢献する新しいタイプのマイクロカテーテル。16年の販売開始以来、血管内治療における高度化・低侵襲化の進展とともに、国内外の医療現場で臨床実績を積み重ねてきた。
血管内治療を取り巻く環境変化とマイクロカテーテルの役割高齢化が進むなか、動脈硬化や血管狭窄などの血管疾患、ならびに生活習慣病に起因する疾患リスクは年々高まっている。また、高齢者や併存疾患を有する患者にも適用可能な治療の選択肢として、血管内治療を含む低侵襲治療の需要が増加している。
低侵襲治療は、外科的手術と比べて身体的負担が少なく、入院期間の短縮や生活の質の向上が期待できる治療法であることからも広がっています。
こうした治療に不可欠なデバイスの一つがマイクロカテーテルであり、脳血管、腹部、末梢血管など幅広い領域で使用されている。周辺デバイスの進化と相まって、より複雑で高度な症例への対応が求められる中、マイクロカテーテルに対する性能要求も高まっている。
ステアリングマイクロカテーテルは、手元操作により、先端の方向を任意に制御できる構造を特長としている。この先端可動機構により、従来のマイクロカテーテルではアプローチが困難であった高度屈曲血管や複雑な血管分岐に対しても、選択的かつ安定した挿入が可能。腹部領域における肝細胞癌などの腫瘍に対する塞栓術、脳血管領域における脳動脈瘤のコイル塞栓術、末梢血管領域における虚血性疾患への治療など、多様な疾患に同社のステアリングマイクロカテーテルが選択されている。
同製品の先端可動機能は、目的の血管への到達性を高めることで血管選択を容易にし、医師の操作負担を軽減するとともに、手技時間の短縮に寄与。これにより、透視時間の低減や造影回数の削減が期待でき、患者はもちろんのこと医療従事者の被ばく量軽減にもつながる。
2026年04月28日
