三洋化成がアニオン界面活性剤開発 高水準の湿潤性・浸透性を有す

2026年03月11日

ゴムタイムス社

 三洋化成工業は3月9日、非シリコーン系でありながら、シリコーン系界面活性剤に匹敵する優れた湿潤性・浸透性(濡れ性)を発現するアニオン界面活性剤『パーマリンORー30』を開発したことを発表した。本製品は、アニオン界面活性剤としてトップクラスの湿潤性・浸透性を有し、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコーン樹脂、ポリプロピレン(PP)などの難濡れ基材への均一な濡れ性を可能にし、塗料や接着剤など濡れ性が求められる工程での品質向上に寄与する。
 また、本製品は高い湿潤性・浸透性を有しながら、アルカリ条件下でも使用可能であることも特長である。さらに同社では、次亜塩素酸系を含む強アルカリ条件下での使用や泡特性が求められる用途に対しては、高い起泡性・泡保持性を併せ持つアニオン界面活性剤『サンデットOSー40』などの既存製品もラインアップしている。用途や使用条件に応じた界面活性剤の選択肢を提供することで、多様化・高度化するユーザーの課題解決に貢献している。

 開発の背景として、塗料、接着剤、繊維加工などの分野では、基材表面の湿潤性・浸透性の向上が、塗工性・接着性・含浸性といった加工性や、最終製品の品質を左右する重要な要素となっている。特にPTFE、シリコーン樹脂、PPなどの低表面エネルギー基材は水系処方との親和性が低く、処方液が濡れ広がりにくいという課題がある。そのため、十分な湿潤性・浸透性を得るためには処方液の表面張力を大きく低下させることが求められる。
 従来、シリコーン系界面活性剤は非常に低い表面張力を示し、高い湿潤性・浸透性を付与できることから広く使用されてきた。一方で、用途によってはシリコーン由来の微量成分が後工程に影響を及ぼし、密着性不良や電気特性への影響といった課題が生じる場合がある。
 こうした背景から、非シリコーン系でありながら低い表面張力と高い湿潤性・浸透性を両立できる界面活性剤は、これらの用途において新たな選択肢になり得ると考えられる。

 また、アニオン界面活性剤の中では、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(Sodium dioctyl sulfosuccinate:DOSS)が高い湿潤性・浸透性を有する代表的な界面活性剤として知られているが、難濡れ基材への適用や低添加条件では、十分な性能が得られないケースもあった。さらに、高い湿潤性・浸透性を有するシリコーン系やDOSS系の界面活性剤は、強アルカリ条件下において分子構造の変化や界面活性機能の低下を起こしやすく、使用条件に制限が生じ、処方設計の自由度が課題となっていた。こうした状況を踏まえ、同社では非シリコーンでありながら極めて高い湿潤性・浸透性を示し、幅広い処方条件で安定して使用できる界面活性剤を開発した。また、用途や使用条件に応じて界面制御機能を選択できる製品ラインアップを取り揃え、処方設計に応じた選択肢を提供している。

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