太陽石油と三井化学は9月30日、サーキュラーエコノミーの実現に向けた協業について検討を開始したことを発表した。
太陽石油は、2025年6月に四国事業所(愛媛県今治市)、7月に本社においてISCC PLUS認証を取得したこととあわせて、廃プラスチック分解油等の受入設備建設工事を進めており、製油所設備を活用したケミカルリサイクル開始に向けた準備を進めている。
三井化学は、2021年12月よりバイオマスナフサを同社大阪工場(大阪府高石市)のクラッカーへ投入し、マスバランス方式によるプラスチック・化学品の製造・販売を開始している。また2024年3月からは、CFPより調達した廃プラスチックを原料とする熱分解油もクラッカーへ投入し、マスバランス方式によるケミカルリサイクル由来の誘導品(化学品・プラスチック)の製造・販売を開始している。
本検討では、上記の取り組みを進めてきた両社の協力を通じて、ケミカルリサイクル製品の供給拡大を目指す。具体的には、三井化学のクラッカーでは処理困難な廃プラ分解油の一部(重質分)を太陽石油の四国事業所で処理し、三井化学にマスバランス方式によるケミカルリサイクル由来のナフサやプロピレン等を提供する。また、使用可能な廃プラスチック原料の拡大にも取り組む。加えて、バイオマス製品の供給拡大に関しても協業の可能性を検討していく。
太陽石油と三井化学は、本協業検討を通じて、サステナブル(持続可能性)を超えたリジェネラティブ(再生的)な社会の実現に向けて貢献していくとしている。
