三菱ケミがプラットフォーム導入 油化ケミカルのサプライチェーン構築

2025年09月10日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルは9月9日、サステナブル素材の社会実装に向けた取り組みの一環として、2025年度中の商業化を予定しているプラスチック油化ケミカルリサイクル事業において、信頼性の高いサプライチェーンを構築するため、Circularise Japanのマスバランスクレジット管理業務の一元化・簡素化を実現する「製品トレーサビリティプラットフォーム」を導入することを決定したと発表した。
 同社は現在、サステナブル素材の社会実装を積極的に推進している。今後、さらなる原料の多様化やケミカルリサイクル設備の大型化が想定されることに加え、国際持続可能性カーボン認証「ISCC PLUS認証」など国際基準への適合も求められる中、製品に使われる原料の由来や環境価値を、信頼性のある形で社会やユーザーに伝えていくことが重要であると考えている。
 このような背景のもと、同社はサーキュライズ社が提供するマスバランスクレジット管理業務の一元化・簡素化を実現する「製品トレーサビリティプラットフォーム」を同事業において導入することを決定した。同システムにより、原料の由来や数量に関する情報を社内で正確に管理するだけでなく、製品に関する環境価値の根拠をユーザーにわかりやすく提供できる体制を整える。
 同社は、茨城県神栖市の茨城事業所に設置したケミカルリサイクル設備において、2025年7月にISCC PLUS認証を取得した。今後は同システムの導入を通じて原料や製品のトレーサビリティを強化し、2025度中にケミカルリサイクル油化設備の商業運転開始およびマスバランス製品の提供開始を目指していく。

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