NOKが水田オーナー制度に協賛 熊本事業場社員ら田植えに参加

2025年06月12日

ゴムタイムス社

 NOKは6月10日、6月7日に同社熊本事業場(熊本県阿蘇市)の社員とその家族計55人が、オーナーである熊本県菊池郡大津町の水田で、地域の生産者の方々と共に田植えの作業を行い、今年の米作りを開始したことを発表した。地域の地下水保全活動の一環として、くまもと地下水財団が実施する「水田オーナー制度」に2019年から6年連続で協賛し、参画している。
 「水田オーナー制度」は、水田を持つ生産者と、オーナーとなる協賛企業・団体・個人が共に米作りをすることで、雨や水を地中に浸透させる水田を守り、地下水を育む「かん養」につながる取り組み。

 製造に熊本の地下水を使用している同社熊本事業場は、地域の貴重な水資源を守るため、保全活動に積極的に取り組んでいる。水田オーナー制度の参画により、同社では、菊池郡大津町にある737㎡の水田のオーナーとなり、同社熊本事業場の社員らが、農作業の一部を毎年手伝っている。
 今回実施した田植えに続き、秋には稲刈りを行い、収穫した米は、熊本市のフードバンクに寄付するなど、地域の食支援に活用する予定。また、本年の11月頃には、米作りを通じて育まれた地下水の量を示す「かん養量証明書」が交付される。2024年の実績は約4500トン(4495立方メートル)で、本年も同程度のかん養量を見込んでいる。

 米作り体験の参加者は、毎回、NOK熊本事業場の社員とその家族から募っており、今年の田植えには55人が参加した。
 田植えの当日は初夏のさわやかな晴天の日で、開会式では、くまもと地下水財団の古閑仁美課長補佐が挨拶を行い、「水田に水を張ることが、地下水を育むことにつながる。皆様の田植え体験が、熊本の水を未来につなげる力になる」と述べ、参加者に感謝と期待の言葉を伝えた。
 続いて、参加者たちは生産者から、苗の扱い方や植え方などを教わった後、水田に入り田植えを行った。初心者や子どもたちは慣れない作業に真剣に向き合い、毎年参加している社員はスムーズな手つきで進めるなど、それぞれが丁寧に苗を植えていった。作業を終えた後には、整然と並んだ青々とした苗を眺めながら、苗の成長や秋の収穫に思いを寄せる様子も見られた。また、作業を通じて生産者と交流し、地域の農業や地下水保全について理解を深める時間となった。

2025年度「水田オーナー制度」田植えの参加者

2025年度「水田オーナー制度」田植えの参加者

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