カネカが人工芝葉など共同開発 生分解性バイオポリマー使用

2025年06月12日

ゴムタイムス社

 カネカは6月10日、ミズノと、カネカ生分解性バイオポリマーGreen Planetを使用した屋内型スポーツ用人工芝葉と充填材を共同開発したと発表した。ミズノの人工芝に関する技術知見と同社Green Planetの材料成形技術を融合することで、スポーツ用途として使用可能な高い耐久性と一般的な人工芝に近い風合いを実現した。人工芝葉にGreen Planetを用いる事例は世界初となる。
 Green Planetは、石油資源に依存せず、環境にやさしいソリューションを提供したいという思いを原点に同社が開発した100%バイオマス由来の生分解性バイオポリマー。土壌中のみならず海水中でも容易にCO2と水に生分解される特長を持っているため、プラスチックによる海洋汚染問題の解決に貢献する。
 人工芝は摩耗すると破片が意図せず海に流出することがあり、海洋生態系に悪影響を与えるマイクロプラスチックになることが問題になっている。この度ミズノと共同開発した人工芝葉と充填材は、海に流出しても海中で水とCO2に生分解されるため、マイクロプラスチックの流出対策に寄与する。また、Green Planetはバイオマス由来であるため、石油由来の人工芝葉や充填材に比べ、CO2排出量を低減することができる。
 同社は「カネカは世界を健康にする。KANEKA thinks Wellness First.」という考えのもと、ソリューションプロバイダーとしてグローバルに価値を提供している。同社独自の高分子技術とバイオ技術を用いた技術・用途開発をもとに、Green Planetをグローバルに普及させることで、サステナブル社会の実現に貢献していく。

グリーンプラネット製人工芝と充填材

グリーンプラネット製人工芝と充填材

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