帝人フロンティアらがトライアル運用開始 使用済みユニフォームを循環

2025年06月11日

ゴムタイムス社

 佐川急便と、ミズノおよび、帝人フロンティアは6月9日、サステナブルな社会の実現に向け、佐川急便の使用済みユニフォームを新たなユニフォームへと循環させる「資源循環スキーム」のトライアル運用を開始したと発表した。
 この取り組みは、佐川急便の「環境理念・環境方針」に基づく3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動の長年の取組みと、ミズノが有する製品設計や広域認定事業者としてのノウハウ、および帝人フロンティアが長年培ってきたポリエステルリサイクルや素材開発の技術力、資源循環の取り組みの知見を活用し、後の本格展開に向けた実証段階として位置づけている。
 佐川急便は、ユニフォームを環境に配慮した仕様に変更するとともに、使用済みポロシャツユニフォームの安定的供給の検討を実施する。また、着用状況や着心地、機能性などについてのフィードバックも実施する。
 ミズノは、長年供給してきた佐川急便のポロシャツユニフォームの副資材も含め、リサイクルしやすいよう100%ポリエステル製とし、リサイクル素材を使用した製品設計、機能性のアップデートを行うとともに、使用済みポロシャツユニフォームの回収の効率化を図っていく。
 帝人フロンティアは、佐川急便のユニフォーム向けにリサイクル素材を提供し、回収された使用済みユニフォームをケミカルリサイクルによって、リサイクルポリエステル原料へと再資源化する。さらに効率の良い繊維to繊維システム構築の検討と、リサイクル素材を使用した高機能素材の開発を行う。
 同スキームは、実効性や品質、安全性などを確認する実証フェーズとして運用し、物流現場での着用試験や運用面の検証を進めていく。

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