住友理工、eクッションが採用 港区の大規模複合開発タワー

2025年06月03日

ゴムタイムス社

 住友理工は5月30日、同社の「eクッション」が、「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」に採用されたことを発表した。「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」は、東京都港区で2025年2月に竣工した大規模複合開発のツインタワーの1棟目となる。

 eクッションは、再生ゴムチップ材料を使用した環境に配慮した衝突緩衝材で、サイズ30cm×30cm×高さ7・5cmの熱プレス成型品。本品は清水建設との共同開発品であり、衝撃緩和を目的とした本体部と、ストッパーなどにボルト締結するための固定部で構成されている。固定部を含めた全体をゴムチップ材料で一体成型することで経済性に優れた製品。1台当たりの重量は約7kgと軽量であるため、建設現場内での持ち運びや取り付け時に重機を必要とせず、取り付けや交換作業が容易になる。

 eクッションが採用された当該建物には清水建設の制振システム「BILMUS(ビルマス)」が用いられており、超高層ビルの上層階と下層階を構造的に独立させ、双方を免震建築部材などで連結する構造となっている。eクッションは上層階と下層階の連結部の過大変形を防止する安全装置の役割を果たしている。

 同社グループは、経営Vision「2029年住友理工グループVision」にて、2029年のありたい姿を「理工のチカラを起点に 社会課題の解決に向けてソリューションを提供し続けるリーディングカンパニー」と設定した。ありたい姿の実現に向けた方向性の一つとして、「持続可能な社会に向けた価値づくり」を掲げている。今後も、社会課題を起点に、新技術・新製品を創出し、安全・快適の提供拡大に向けた活動を推進していくとしている。

eクッション

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