2030年の目指す姿として「地球環境と人々の健康、そして豊かな未来社会に貢献するスペシャリティ化学企業」を挙げているUBE。
5月20日に開かれた2025年度から2030年度の中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformationー2nd Stageー」の説明会では、2030年度計画が売上高5500億円、営業利益600億円、ROE9%、2035~40年度目標が売上高1兆円、営業利益1000億円、ROE10%以上を目指していく。
説明会に出席した西田祐樹社長は「今後のベーシックの事業構造改革をはじめ、スペシャリティ化やDX(デジタルトランスフォーメーション)への推進、会社の風土改革―といった推進を考えると、6年間でしっかりと計画を組み、着実に進めていく」と述べた。
現時点での事業ポートフォリオでは、スペシャリティ事業と、構造改革事業に分類。スペシャリティ事業には、安定収益・高キャッシュフローを生み出すエラストマーやポリエチレンフィルムも含まれている。
西田社長はエラストマーやポリエチレンフィルムについて「過去3年間も高い収益性と安定的なキャッシュフローを出している」と言及した。
そして、スペシャリティ事業などの成長戦略のうち、エラストマーの重点施策は①安全・安定・高品質の運転を実現する製造基盤の構築、②スペシャリティ化の推進、③地球環境問題対応を挙げ、地球環境問題対応のひとつに、サステナブルBRの拡販を目指していく考えだ。
期間中の設備投資と投融資は約4600億円、研究開発費は約850億円を計画。約4600億円の内訳は、スペシャリティが75%、構造改革が10%、その他が15%になっている。
エラストマーに関しては、タイにエラストマーの設備の増強を2030年から予定しており、「タイ拠点は非常に競争力が高い製造拠点だ。この拠点をさらに拡大していくことでグローバルでBRのポジションを更に維持し拡大していく。スペシャリティ事業として今後も成長させていきたい」(西田社長)としている。
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