旭化成は5月27日、令和7年度全国発明表彰(主催:発明協会)において、「ニッケルを用いた電極長寿命化技術の発明(特許第6120804号)」が、最高位の賞である「恩賜発明賞」および「発明実施功績賞」を受賞したことを発表した。
今回の受賞は、イオン交換膜法食塩電解プロセスにおいて、電極の劣化を抑制し、長期間の安定運転を可能とした発明が評価されたもの。本プロセスは、イオン交換膜を使用して食塩水を電気分解し、塩素、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)および水素を製造するシステム。同社では、1975年に本プロセスを販売開始して以来、50年にわたる実績と食塩電解に必要な材料・設計・運用支援を含む工程をワンストップで供給できる技術の幅広さにより、全世界で30か国、160工場以上(2024年12月時点)で採用されている。
受賞者は以下の3名。(本表彰の受賞時点の所属を記載)
「恩賜発明賞」に船川明恭氏(同社 交換膜事業部 交換膜技術開発部長)、蜂谷敏徳氏(同社 膜・水処理事業部 膜・水処理品質保証部長)、「発明実施功績賞」に工藤幸四郎氏(同社 代表取締役社長 兼 社長執行役員)。