エボニックが水性分散液を開発 高い解像度、インキ粒子定着を実現

2025年05月28日

ゴムタイムス社

 エボニックインダストリーズは5月26日、同社のコーティングアディティブス部が、水性インクジェットのインキ受容層コーティングを改善するSiO2またはAl2O3粒子をベースとした4種類の新しい分散液AERODISPを発表した。
 特に水性インクジェット用インキにおいて、ドットの鮮明さと解像度の高さはアナログ印刷からデジタル印刷への移行を支える鍵となる。印刷物の高品質な仕上がりを実現するには、基材上でのインキの広がりと定着をコントロールする必要がある。
 同社のコーティングアディティブス部が開発した新シリーズの水性分散液AERODISPは、インクジェットプライマーとしても知られるインキ受容層コーティング上で、高い解像度とインキの粒子定着を実現する。AERODISPは、簡単な攪拌で組み込むことができ、様々なバインダーや配合に適合する。
 さまざまな用途のニーズに応えられるよう、この新しい分散液はアニオン性2種類とカチオン性2種類のグレードを取り揃え、プライマーへのインキの最適な相互作用と定着を可能にする。
 アニオン性グレードは、非イオン性およびアニオン性バインダーシステムと相溶性があるため、特に食品包装や装飾用途に推奨される製品となる。カチオン性グレードは、非イオン性およびカチオン性バインダーシステムと相溶性があり、テキスタイルインキなどのプライマーに最適となる。
 コーティングアディティブス部インキ市場の責任者を務めるスザンヌ・ストラック氏は、「当社は、水性インクジェットインキ用の湿潤剤を包括的に提供している。これまでお客様との協力を通じて、基材の重要性を実感してきた。インキ受容層コーティングやインクジェット用プライマーは、当社の新しい分散液AERODISPを配合することで、最高の解像度を実現することができる」と述べている。
 コーティングアディティブス部は、水性、UV・EB硬化型、溶剤系の印刷インキやインクジェットインキ用の各種添加剤に加え、インキ用製品とサービスを幅広く提供している。

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