住友理工がリフレシャイン新製品発売 遮熱、断熱性能が向上

2025年05月27日

ゴムタイムス社

 住友理工は5月23日、窓用遮断熱フィルム「リフレシャイン」新製品の販売を開始することを発表した。

 2025年6月に販売を開始する新製品「SEF25」は、同社従来品から、遮熱、断熱性をさらに向上させた、省エネに一層特化した製品。昨今、カーボンニュートラルへの対策が急務となる中、日射調整フィルム(遮熱・断熱フィルム)の需要は益々伸長している。本製品は、同社従来品を利用している顧客より、断熱性能がより一層向上した製品の要望を受け、開発に至った。

 新製品は、フィルムに同社のコアコンピタンスである高分子材料技術を活用し、光学薄膜を均一に塗布・積層することで、耐久性と遮熱、断熱性を確保した。同社従来品「TW36A」と比較した場合、遮熱性の指標である遮蔽係数は0・59→0・24、断熱性の指標である熱貫流率は4・5→4・1へ向上し、建築窓ガラス用フィルムのJIS規格(JIS A5759)で規定される日射調整フィルム並びに低放射フィルムの区分で、業界初のA区分適用を実現した。

 SEF25は、夏場の体感温度の上昇を抑制し、また空調負荷低減によりCO2排出量は半分以下(同社算出値)へ低減される。加えて電力消費量低減により、フィルム導入費用の償却年数の短縮が見込める。さらに透過率を下げることで、事務所や工場、倉庫など、日中の太陽光が眩しく、夏場の熱流入や冬場の熱流出への対策が要求される場所で特に効果を発揮し、法人向け省エネソリューションとしての活用が見込まれる。

 同社は、2010年代より日射熱流入の抑制(遮熱)と室内熱流出の抑制(断熱)が可能な高透明遮熱・断熱窓用フィルム「リフレシャイン」を開発・製造している。このたびの新製品開発により、従来品は意匠性を重視する顧客向けに、新製品は機能性を重視する主に法人の顧客向けに対応可能となり、新たな選択肢の提供が可能となった。

 同社グループは、経営Vision「2029年 住友理工グループVision」にて、2029年のありたい姿を「理工のチカラを起点に、社会課題の解決に向けてソリューションを提供し続ける、リーディングカンパニー」と設定している。コアコンピタンスである高分子材料技術により、社会生活における快適性の向上、自然環境に配慮した持続可能な社会実現に向けた活動に注力していくとしている。

窓に施工された新製品SEF25(左)

窓に施工された新製品SEF25(左)

透過率を下げた新製品SEF25

透過率を下げた新製品SEF25

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