東ソー、新中期経営計画発表 営業利益1400億円めざす 

2025年05月26日

ゴムタイムス社

 東ソーは5月23日、都内で新中期経営計画説明会を開催し、桒田守社長が前中計の振り返りと25年度~27年度までの新中計VISION2030)を説明した。
 新中計最終年度の27年度売上高は1兆1830億円(24年度実績1兆634億円)、営業利益は1400億円(同989億円)、ROEは10%以上(同7・2%)を目指す。また、今年度より従来の事業ポートフォリオ(コモディティ/スペシャリティ/エンジニアリング)の区分けを廃止し、チェーン事業と先端事業の2区分に変更した。桒田社長は「事業構造・戦略をより的確に反映することを目的とした」と事業ポートフォリオ変更の目的を説明した。
 チェーン事業は、食塩電解・ナフサ熱分解を起点としたプロダクトチェーンで構成される事業群を指す。同事業には基礎素材と付加価値素材に分けられる。基礎素材はオレフィンやポリマー、化学品、ウレタン、セメントが含まれる。一方、付加価値素材には、クロロプレンゴム(CR)やCSMの合成ゴムが含まれる機能性ポリマーや機能性ウレタン、有機化成品が含まれている。いずれもチェーン事業の川下製品で、基礎素材にユニークな機能を付加した製品となっている。先端事業は、他の事業とは設備上は直接つながりがなく、先端的な技術・製品を取扱う。製品はバイオサイエンスや高機能材料、水処理エンジニアリングが含まれている。
 事業別の目標は、チェーン事業の27年度売上高は6640億円(24年度実績6525億円)、営業利益は550億円(同358億円)を計画する。このうち、付加価値素材の売上高は1440億円(同1320億円)、営業利益は320億円(同218億円)を計画する。 また、先端事業の27年度売上高は4630億円(同3583億円)、営業利益は808億円(同577億円)を見込む。
 新中計期間中の合成ゴム事業の戦略は、CRは用途拡充に加え、生産能力増強によるシェア拡大を目指す。
 CRの生産能力増強の実施時期は、市場動向を見極めて判断。新中計期間中に第2系列の新設を検討しているが、「能力増強

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