不二ラテックスの25年3月期連結決算は、売上高が71億9800万円で前期比4・1%減、営業利益は2億800万円で同52・6%減、経常利益は1億7000万円で同55・3%減、当期純利益は2億9800万円で同2・9%増となった。
セグメントのうち、医療機器事業の売上高は25億2500万円で同6・7%増、セグメント利益は700万円(前年同期は800万円の利益)。主力のコンドームは、2024年8月末で製造事業を停止したが、市場支持の高い新素材コンドームSKYNの取扱いは引き続き継続しており、メディカル製品の売上も堅調に推移した。
利益面ではヘルスケア事業の生産拠点再編にかかる一時的費用が発生したが、好調なメディカル製品がセグメント利益を押し上げ、ほぼ前期比同水準の利益となった。
精密機器事業の売上高は40億7000万円で同2・4%減、セグメント利益は7億1000万円で同14・6%減となった。精密機器事業は海外市場での景気減速影響に加えて、特に年度前半において一部の取引先業種で在庫調整が発生したこと等が売上の下押し要因となったが、年度後半には市場の回復傾向がみられた。労務費の上昇や部材等のコスト上昇を生産の合理化と販売価格の適正化により吸収し、原価コントロールに努めたが、売上減少や一部部材の評価見直しの影響により、利益率が低下した。
26年3月期の連結業績見通しは、売上高が74億6000万円で同3・6%増、営業利益が5億7200万円で同174・3%増、経常利益が4億8800万円で同185・5%増、当期純利益が2億8300万円で同5・1%減を見込んでいる。