樹脂添加剤は増収増益 ADEKAの25年3月期

2025年05月19日

ゴムタイムス社

 ADEKAの2025年3月期の連結決算は、売上高が4071億4500万円で前期比1・8%増、営業利益は410億1000万円で同15・8%増、経常利益は393億4600万円で同10・0%増、当期純利益は250億1900万円で同8・9%増となった。
 化学品事業の売上高は2184億円で同7・0%増、営業利益は280億円で同18・3%増となった。うち、樹脂添加剤の売上高は1054億円で同4・9%増、営業利益は108億円で同36・2%増となった。樹脂添加剤は市場での樹脂生産は依然として低水準ながらも前期比では改善し、家電筐体向け難燃剤やワンパック顆粒添加剤などの販売が持ち直した。自動車用途のエンジニアリングプラスチック向け酸化防止剤の販売が好調だった。
 電子材料では、生成AI関連の需要拡大が続くなか、先端DRAM向け高誘電材料や先端フォトレジスト向け光酸発生剤および周辺材料の販売が好調に推移した。ディスプレイでは、ブラックマトリクスレジストの販売が中国や台湾での拡大により好調だった。
 環境材料では、ハイブリッド車向けや東南アジアの二輪車向けエンジンオイル用潤滑油添加剤、自動車部品等に使用される特殊エポキシ樹脂の販売が好調に推移した。また、インドや中国の建築塗料向け反応性乳化剤の販売が好調に推移した。
 26年3月期通期の連結業績予想は、売上高が4410億円で前期比8・3%増、営業利益が430億円で同4・9%増、経常利益が430億円で同9・3%増、純利益が264億円で同5・5%増を見込んでいる。

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