住友化学と住化ロジスティクスとT2の3社は5月8日、2025年7月より、自動運転トラックによる幹線輸送の実証を、関東から関西までの高速道路一部区間で始めることを発表した。
ドライバー不足が問題化する中で、今回の実証では、住友化学グループが生産する複数の化学品を対象に、T2が開発したレベル2自動運転トラックを用いて関東から関西までの高速道路一部区間を幹線輸送することで、安全な輸送や環境への配慮がとりわけ求められる化学業界において、サステナブルな物流オペレーションが構築できるかを検証する。
さらに、本実証では、CO2排出量の削減を目的に、カーボンニュートラルに資する燃料を使用する。2026年度から企業ごとのCO2排出量に枠を設け、企業間で過不足を取引する「排出量取引制度」が本格化するにあたり、自動運転の分野でも、こうした社会の動きにどれだけ対応できるかを確認していく。
3社では、今回の実証の結果を踏まえて、T2が2027年より開始するレベル4自動運転トラックの実現に向けて連携を深めていくほか、カーボンニュートラル燃料のうち、廃食油を主な原料とし、次世代の軽油代替燃料として期待される「リニューアブルディーゼル」を使用した輸送も目指していく。