三洋化成工業は4月14日、ヘアケア市場に新たな可能性を創出する、独自の技術で粉末化した粉末状カチオン界面活性剤「アルファピュールBC12」を開発したと発表した。
「アルファピュールBC12」は、常温の水と混合するだけで、優れたコンディショニング効果を発揮する「αゲル」を形成することが可能となる。従来の加熱・冷却プロセスを不要とし、環境負荷を低減するとともに、製造効率化を実現する。
「アルファピュールBC12」は、高いコンディショニング効果で知られるカチオン界面活性剤「ベヘントリモニウムクロリド」と、αゲルの形成と安定に寄与する高級アルコール「セテアリルアルコール」を独自の技術で粉末化したもの。常温の水と混合するだけでαゲルを形成し、加熱・冷却プロセスを不要とする。これにより、製造時のエネルギー消費量とCO2排出量を大幅に削減し、環境負荷低減に貢献する。
「アルファピュールBC12」の特長は、コールドプロセス製造(加熱・冷却工程が不要でエネルギー消費量とCO2排出量を削減)で、簡便な調製(特別な設備や技術は不要で、製造時間とコストを大幅に削減、従来、加熱冷却後に配合していた、熱に弱い成分も初期配合可能となり、製造効率を向上)が可能な点、そして、新たなヘアケア製品開発の可能性がある点となる。新たなヘアケア製品開発の可能性としては、無水コンディショナー、パーソナライズドコスメ、従来にない使用感のヘアコンディショナーの実現となる。
「アルファピュールBC12」では、粒子径の異なるグレードを用意し、幅広い用途に対応可能とした。
粗粉砕品は、撹拌機を使用するコールドプロセスに適しており、粉砕品は、手動で混合可能、ユーザーによるDIY調製向け。消費者自身が自宅や旅行先でコンディショナーを調製するといった利用シーンでの活用が期待できる。微粉砕品は、攪拌不要で、無水コンディショナーへの応用が可能。濡れた髪に直接塗布するだけで、簡便にヘアケアができる。
「アルファピュールBC12」は、化粧品メーカーおよびOEM企業向けにサンプルワークを開始しており、2025年5月14日~16日にパシフィコ横浜で開催される「CITE JAPAN 2025」への出展も予定している。
2025年04月15日