ブリヂストンが入社式開催 グローバルCEOが激励

2025年04月04日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは4月1日、ブリヂストングローバル研修センターで入社式を開催した。入社式には、2025年4月入社の事務系21名、技術系49名の同社新入社員70名が出席し、同社取締役 代表執行役 Global CEO石橋秀一氏が新入社員に向けたメッセージを述べた。

 まず、皆さんに覚えていただきたいのはブリヂストンの使命、「最高の品質で社会に貢献」。当社の全ての活動の起点である、この使命を、しっかりと理解し自分ごととしてほしい。ブリヂストンは、変わりゆく時代や社会に対応し、「最高の品質」を進化させながら、「社会に貢献」し続けてきた。「品質」は、創業当初は商品の品質を示していたが、時代の変化に対応しながら、サービス、経営・業務品質へも拡大。「社会」も、創業の地である福岡県久留米市から、日本・アジアへ、グローバルへと広がり、現在では、持続可能な社会という意味も含んでいる。サステナビリティに向けて企業の責任・役割が多様化する中、当社の使命はかつてないほど重要性を増している。皆さんも、しっかりと胸に刻み、この使命の下、一歩ずつ前進していってほしい。
 ブリヂストンDNAである「品質へのこだわり」、「現物現場」、「お客様の困りごとに寄り添う」、「挑戦」と、ブリヂストンの大原則「タイヤは生命を乗せている」も必ず理解し、心に刻んでほしい。皆さんがこれから関わる仕事の一つ一つが、社会・お客様の安心・安全な移動や暮らしを支えることに繋がる。これらの基盤は、創業からの歴史の中で築き上げられてきたもの。
 1931年の創業から日本・アジアのモータリゼーションを支え、1988年のファイアストン社買収を第二の創業として、グローバル化へ足を踏み出した。このような挑戦を通じて、ブリヂストンの強みであるグローバルフットプリント、顧客密着、ブランド力、「ゴムを極める」をはじめとした素材の力というコアコンピタンスを確立することができた。

 上記の強みをベースに、2020年を第三の創業として、挑戦を続けている。「2050年サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」をビジョンとし、「過去の課題に正面から向き合い、先送りしない」「足元をしっかり、実行と結果に拘る」「将来への布石を打つ」を経営の3軸とし、常に過去・現在・未来のバランスを考え、経営を進めている。経営体制は「グローカル(グローバル×ローカル)」へと進化させた。2022年には変革を加速していくため、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」を価値創造の軸として制定。
 ブリヂストンの戦略の根幹は以下の3点。1点目は「日本の強みを活かした新たなモノづくり・価値づくり会社へ」。2点目は「ソリューション事業の拡充を通じた、競争優位の構築ー断トツ商品の価値を増幅させ、カスタマーサクセスを導き出す」。3点目は「上記を日本のモノづくりの現場力、匠の技といった強いリアルとデジタルの融合で支える」。
 さらには、「創って売る」プレミアムタイヤ事業をコア事業に、「使う」ソリューション事業を成長事業として構築し、タイヤを原材料に「戻す」ーリサイクルを探索事業として、価値の循環へも挑戦している。
 2022年8月に「2030年長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を発表し、創立100周年(2031年)への道筋、北極星として、グローバルで共有、「軸をブラさない経営を推進」している。アスピレーションを、具体化したものが中期事業計画(2024ー2026)。「良いビジネス体質を創る」、「良いタイヤを創る」、「良いビジネスを創る」、「良い種まきを実施し、新たなビジネスを創る」の4つで構成するビジネス具体化シナリオに沿って、「価値創造へ、よりフォーカス」している。
 しかしながら近年、当社の事業環境は、南米・欧州を中心に、廉価輸入タイヤなどの「新たな脅威」もあり、厳しい状況にある。その脅威に立ち向かい、今後の成長に向けて足元を固めるため、2025年を「緊急危機対策年」とした。「守り」と「攻め」の両輪で、「真の次のステージ」へ、そして100周年に向けて「質を伴った成長」をスタートしていく。
 ブリヂストンの次世代を担う皆さんの若いパワーも、「質を伴った成長」には必要。皆さんが、現物現場で、周りの先輩社員や同僚たちとのチームワークを大切に、自ら成長していくことが、ブリヂストンの成長にもつながる。
 ブリヂストンの変革に不可欠なのは、1984年に制定されたコーポレートアイデンティティにも表現されている「情熱」と「挑戦」。「情熱」と「挑戦」を象徴するモータースポーツは、ブリヂストンにとっての「原点」であり、常に変革の原動力である。今後に向けては、「Passion to Turn the World」、「世界を変えていく情熱」という新メッセージのもと、これまでの活動を進化させ、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動として強化していく。その一つとして、F1以来、FIA世界選手権へも15年ぶりに復帰し、ABB FIA フォーミュラE 世界選手権2026ー2027シーズンから単独タイヤサプライヤーとして参加することが決まっている。サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を「走る実験室」として、技術を磨くとともに、新たな「自ら極限へ挑戦する姿」を示すことで、「サステナブルなプレミアム」ブランドへと進化していく。

 ブリヂストンの進化を支え、次世代を担うのは、新入社員の皆さんである。会社としては、皆さんが「輝き」、挑戦できる場を、最大限に整えていく。それらを自分の成長に繋げられるかは、皆さんにかかっている。情熱をもって、さまざまなことに、自らチャレンジしてほしい。ブリヂストンDNAである挑戦は、必ず皆さんの成長につながる。
 ブリヂストンの仲間として、これから一緒に頑張っていきましょう。

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