高性能材料と化学ソリューションの世界的リーディングカンパニーであるサイエンスコは4月3日、絶縁材、分離材、ろ過材の大手サプライヤーである日東電工と連携し、水処理膜に使用する化石燃料由来のポリサルホン樹脂を新しい循環型(サーキュラー)ユーデルPSU ECHO樹脂に置き換えると発表した。
ユーデルPSU ECHOグレードは、マスバランス方式に基づき、第三者認証を受けた非化石燃料由来の循環型原料を34%使用して製造しており、カーボンフットプリントが低いことが特徴となる。日東電工は加工性や最終用途の性能を損なうことなく、持続可能なポートフォリオを拡大することが可能となる。
Syensqo Specialty Polymers GBU,Life Solutions,Vice PresidentのFloryan De Campo氏は、「日東電工とのパートナーシップは、地球環境への配慮に取り組むお客様が化石燃料由来の原料への依存を徐々に減らしていくため、バリューチェーン全体でどのように連携できるかを例証するもの。私たちは、循環型原料と再生可能電力を生産に利用することでサルホン樹脂を低炭素ポートフォリオへと移行させ、ポリサルホン業界をリードしている。そして、サプライヤーとお客様の双方と緊密に協力することで、より持続可能な未来への道を切り開いていく」と話している。
新しいユーデルPSU ECHO樹脂は、広く認知されている国際持続可能性カーボン認証(ISCC)PLUSシステムによるマスバランス認証を受けている。ユーデルPSU ECHOは、化石燃料由来の標準的なPSUと同等の性能を備えたドロップインソリューションであり、加えて、カーボンフットプリントが低いという利点も備えている。
日東電工のヒューマンライフソリューション事業部門メンブレン事業部長、およびHydranauticsの社長を務める片山博之氏は、「私たちは、より持続可能な地球環境の促進に継続的に取り組んでいる。サイエンスコのECHO素材は、当社の高度な水処理膜に革新をもたらす。この新たな素材を用いた当社の水処理膜は、循環型社会の実現と脱炭素化に貢献する」と話している。
循環型ユーデルPSU ECHOを使用した日東電工の新しい水処理膜は、公共の給水システムから工業用淡水化プロジェクトまで、幅広い水処理設備での利用を考慮して設計している。
2025年04月04日