東洋紡は4月1日、同社グループ会社の日本エクスラン工業が製造するアクリル機能繊維および機能資材について、価格改定を実施することを発表した。
価格改定の対象となる製品はアクリル機能繊維および機能資材、改定幅は現行価格より15%の値上げ、改定時期は2025年5月1日出荷分より。
昨今、原油や石炭、天然ガスなどのエネルギー価格の高止まりしている影響に加えて、工場における生産設備の維持・更新に掛かる工事費や資材費などの諸経費の増加により、製造コストが著しく上昇している。
また、業界各所において深刻化する人手不足を背景として、人員確保のための待遇改善が求められる中、製造現場における労務費や物流費などのさまざまな経費が上昇しており、製造コストを押し上げる要因となっている。
かかる状況下、同社と日本エクスラン工業では、継続的なコスト削減や合理化に努め、原価低減のための最大限の努力を重ねてきたが、諸経費の高騰は企業努力のみで対応できる範囲を大きく超えており、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難と判断し、やむを得ず価格改定を実施することとした。