住友化学は2月27日、同社が愛媛工場で生産する飼料添加物メチオニンに関し、2025年4月以降、伊藤忠商事がその全量の販売を行う包括的な提携について合意したと発表した。
メチオニンは、動物の体内で合成することができない必須アミノ酸の一種で、トウモロコシや大豆粕を主原料とする飼料では動物に必要なメチオニンが不足していることが多く、特に鶏や豚などの畜産動物向け飼料添加物として広く使用されている。メチオニン市場は、足元年率4%程度で成長しており、引き続き同程度での伸びが期待されている。
両社は、2017年4月以来、同社の原料から製品までの一貫生産による高いコスト競争力を有するメチオニン製造の強みと、伊藤忠商事の強靭なグローバルネットワークおよびサプライチェーン管理における豊富な歴史と経験を組み合わせることを目的にメチオニン事業における部分的な販売提携を行ってきた。
今回の提携拡大は、両社のこれまでの枠組みをさらに発展させ、同社が生産するメチオニンの全量を伊藤忠商事経由にて販売することで、世界70ヵ国以上におよぶメチオニン販売網をさらに強化し、増加する全世界での食肉需要に対して両社がOne Teamとして応えることを目的としている。
同社は、ロジスティクスや商流、交渉力に強みを持つ同社との連携により、同事業の競争力強化を目指す。
同社は、これからも、高い品質や安定供給で信頼を得ている「Made in Japan」のメチオニンを通じて世界規模での安全・安心な食料の供給に貢献していく。
2025年02月28日