カネカの25年3月期第3四半期連結決算は、売上高が6030億4800万円で前年同期比6・8%増、営業利益は291億3500万円で同34・8%増、経常利益は260億6800万円で同34・7%増、四半期純利益は177億3600万円で同32・0%増となった。
セグメントのうち、マテリアル・ソリューションズ・ユニットの売上高は2555億800万円で同7・4%増、セグメント利益は227億3100万円で同18・9%増。塩ビのアジア市況の下振れが続いたものの、MOD・MSで強い競争力を発揮し、増収増益となった。Vinylsは、国内で塩ビの価格改定が進んだが、アジア市況の下振れの影響により前年同期比で減益となった。4Qには販売量が回復する見込みとなる。
MODは、強い競争力を維持し、前年同期比で大幅な増益となった。付加価値の高い非塩ビ用途およびMXの販売が着実に拡大している。
MSは、欧州を中心に全拠点で堅調な販売となり、前年同期比で増益となった。ベルギーの生産能力増強設備も順調に寄与している。
GreenPlanetは、スターバックスコーヒージャパンで全店舗にストローが採用されるなど、大手ブランドホルダーでの採用が拡大している。グローバルに広がるGreenPlanetへの強い期待に応えるべく、大手ブランドホルダーでの大型案件採用に向けた取り組みを加速している。
クオリティ・オブ・ライフ・ソリューションズ・ユニットは、売上高が1442億8500万円で同9・8%増、セグメント利益は157億円で同33・6%増。E&Iの高収益が、同ユニットの大幅な増収増益を牽引した。Foam、Fiberでも収益の回復が進んでいる。
Foamは、3Qは価格改定が進み、収益性が改善している。E&Iは、ポリイミドフィルム・アクリル樹脂が高水準の販売を維持し、前年同期比で大幅な増益となった。4Qもスマートフォンおよび液晶TVの底堅い需要が続く見込み。
25年3月期通期の連結業績予想は前回予想から修正した。売上高は8000億円(前回発表7900億円、増減率1・3%増)、営業利益は400億円(同380億円、同5・3%増)、経常利益は360億円(同340億円、同5・9%増)、当期純利益は250億円(同245億円、同2・0%増)を見込んでいる。
2025年02月18日