ニッタの25年3月期第3四半期連結決算は、売上高が668億4900万円で前年同期比0・3%増、営業利益は41億2000万円で同7・5%増、経常利益は110億8900万円で同19・5%増、四半期純利益は94億1600万円で同23・4%増となった。
セグメント別では、ベルト・ゴム製品の売上高は220億6500万円で同1・4%減、営業利益は26億1000万円で同3・3%減となった。国内では、電子部品向けの感温性粘着テープの需要が堅調だったが、前年同期に特需があったRFID製品の需要が低調に推移した。海外では、北米で物流業界向けのベルト製品の需要が、また、アジア地域で電子部品向け等のベルト製品の需要が堅調だった。
ホース・チューブ製品事業の売上高は237億6500万円で同0・9%減、セグメント利益は4億8000万円で同407・4%増となった。 国内では、半導体製造装置向け製品が回復傾向で推移したほか、原材料価格上昇の価格転嫁が進んだことに加え、自動車製造ライン向けのメカトロ製品が堅調に推移したが、建設機械業界向けや、自動車業界向け製品が低調だった。海外では、韓国で半導体製造装置向け製品が堅調だったが、アジア圏、特に中国で建設機械や自動車業界向け製品が低調だった。
化工品事業の売上高は93億5100万円で同6・9%増、セグメント利益は6億2800万円で同111・6%増となった。国内では、鉄道向けゴム製品が堅調に推移した。海外では、OA機器向けエラストマー製品や鉄道向けゴム 製品が堅調に推移した。
その他産業用製品事業の売上高は82億8300万円で同2・0%減、セグメント利益は1億5700万円で同60・0%減となった。空調製品は、半導体や電子部品等のクリーンルーム向けや病院等の空調工事に伴うフィルタ製品の需要が堅調に推移したが、測定器などの需要が低調だった。
25年3月期連結業績予想は、直近に公表されている業績予想を修正した。売上高は900億円(前回予想900億円、同据え置き)、営業利益は50億円(同48億円、増減率4・2%増)、経常利益は140億円(同120億円、同16・7%増)、当期純利益は115億円(同100億円、同15・0%増)を見込んでいる。 売上高は据え置いたものの、付加価値の高い半導体製造装置向け製品の需要の伸びや原材料価格高騰等の販売価格への転嫁が進んだことにより、営業利益が前回の発表予想を上回る見込み。また、持分法適用会社の業績が半導体業界向け製品の需要拡大により好調に推移したため、経常利益、当期純利益も前回発表予想を上回る見込み。
2025年02月12日