ダイキン工業の25年3月期第3四半期連結決算は、売上高が3兆5932億2400万円で前年同期比10・1%増、営業利益が3187億4000万円で同4・0%増、経常利益が2924億8300万円で同3・7%増、四半期純利益が1867億1200万円で同3・7%減となった。
化学事業の売上高は1887億8700万円で同0・5%減、営業利益が326億6000万円で同16・3%減となった。フッ素化学製品全体の販売は、半導体・自動車分野を中心にした広範囲での需要低迷、それに伴う流通在庫調整の動きなどがあったが、為替のプラス効果により売上高は前年同期並みとなった。
フッ素樹脂は、LAN電線分野での需要低迷や半導体装置向け材料分野での需要悪化により販売が落ち込んだものの、為替のプラス効果により売上高は前年同期並みとなった。
一方、フッ素ゴムについては、自動車分野等での流通在庫調整の影響により、売上高は前年同期を下回った。
化成品は、表面防汚コーティング剤や半導体プロセス向けエッチング剤の需要が回復したものの、撥水撥油剤や中間体機能材分野での需要悪化により、売上高は前年同期並みとなった。
フルオロカーボンガスについては、需要の落ち込みと市況軟化による厳しい環境の中で、拡販と価格維持に努めた結果、売上高は前年同期を上回った。
通期予想は前回予想に変更はなく、売上高は4兆7700億円で同8・5%増、営業利益は4280億円で同9・1%増、経常利益は3920億円で同10・6%増、当期純利益は2670億円で同2・6%増を見込んでいる。