三井化学の25年3月期第3四半期(24年4~12月)業績は売上収益が1兆3388億3600万円で前年同期比5・0%増、コア営業利益が757億6300万円で同4・7%増、四半期利益が377億1100万円で同1・2%増となった。
2月4日にオンラインで開催した決算説明会で中島一代表取締役専務執行役員は「モビリティソリューション、ライフ&ヘルスケアソリューション、ICTソリューションの成長領域の販売数量は全般的に堅調に推移した。また、交易条件は為替を中心に改善したことでコア営業利益は5%増となった」と説明した。
セグメント別では、三井EPT(エチレンプロピレンゴム)などのエラストマーや複合材料が含まれるモビリティソリューションの売上収益は4278億円で同7・4%増、コア営業利益は439億円で同7・1%増となった。このうちエラストマーは自動車用途に加え、成長市場への多用途展開で販売数量は増加した。一方、タフマーの封止材用途など一部製品で一時的な需給緩和に伴い交易条件が低下した。
モビリティソリューションのコア営業利益の増減要因をみると、数量で78億円のプラスとなったのに対し、交易条件で14億円、固定費他で35億円のマイナスとなり、差引き29億円の増益となった。
25年3月期通期業績予想は、ナフサ価格の上昇に伴う販売価格の上昇や為替差で、売上収益は前回発表を上方修正する一方、各利益は据え置いた。売上収益は1兆8250億円(前回発表1兆7700億円、増減率3・1%増)、コア営業利益は1050億円(同据え置き)、当期利益は560億円(同)を予想する。
2025年02月05日