信越ポリマーの2025年3月期第3四半期連結決算は、売上高が835億1800万円で前年同期比4・0%増、営業利益は108億6000万円で同21・7%増、経常利益は104億7200万円で同12・9%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は73億3200万円で同7・0%増となった。
電子デバイス事業の売上高は189億7700万円で同0・3%増、営業利益は12億1900万円で同18・4%減だった。自動車産業の需要環境が厳しさを増したことから、車載向けの入力デバイスは低調に推移したが、車載シリコーン成形品、視野範囲/光路制御フィルム(VCF)などが伸び、前年同期並みとなった。自動車産業以外では、ラップトップPC用タッチパッドは低調だったが、液晶接続用コネクターが民生機器需要、検査用コネクターが電子部品需要、それぞれ堅調に推移し前年同期を上回った。
精密成形品事業の売上高は420億6600万円で同14・8%増、営業利益は81億2100万円で同37・5%増だった。半導体関連容器は日本を含め地域による濃淡はあるが、堅調に推移した。OA機器用部品はプリンターの需要が好調で、複合機も交換需要が堅調だった。キャリアテープ関連製品はサーバー部品用など大型電子部品向けが堅調だった。シリコーンゴム成形品は製薬用チューブが伸び前年同期を上回った。
住環境・生活資材事業の売上高は169億4400万円で同11・6%減、営業利益は11億8900万円で同0・8%増。カラー製品の伸長など外食産業向けの小巻ラップの需要は堅調に推移したが、一方で市場での機能性コンパウンドの在庫調整長期化及び塩ビ管等の事業譲渡により前年同期を下回った。
2025年3月期の連結業績予想は、直近に公表されている業績予想からの修正は無く、売上高は1060億円で前期比1・6%増、営業利益は128億円で同15・8%増、経常利益は130億円で同12・7%増、親会社株主に帰属する純利益は88億円で同1・4%増を見込んでいる。